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重版されました!

昨年の10/10に出版された私達が執筆した「こうすれば防げるインプラント周囲炎」が、好評につき初版がほとんど売り切れてしまったため、重版されました。
今回少しだけ改訂も行いました。
多くの歯科医師の方々に本を読んでいただいき、イラストがきれいでわかり易いと好評で、執筆者の立場としてとても嬉しく思います。
歯科技工士や歯科衛生士の方にも、広く読んでいただいているみたいです。
発売前はもし売れ残ってしまったらどうしようかと不安にも思っていたので、正直ホッとしています。
現在英語の翻訳版についても準備しています。
本の内容については、インプラント治療をあまり行ってない方には少し難しいところもありますが、歯科医療従事者向けの講演をまた行う予定なので、そのときはブログでお知らせします。
私達の執筆したインプラントについての内容を、多くの歯科医療従事者の方に理解していただいて、当院で行っているような予知性の高いインプラント治療が広まり、昨今のテレビなどで取り上げられているインプラントのトラブルが無くなっていくことを願っています。
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自著『こうすれば防げるインプラント周囲炎』、売り出し前に売り切れ中です…

当院の山森翔太先生と著した『こうすれば防げるインプラント周囲炎』が、出版元のクインテッセンス出版やAmazonなどの書店で売り切れてしまいました。
しかも、発売日の10月10日以前に、です。
当院にご連絡頂いても、本はありません。
もし購入希望の方がいらしたら、アルファタイト•インプラントを発売しているケンテック社の買い取った在庫が若干ありますので、同社に問い合わせて下さい。
http://www.alpha-kentec.co.jp
宜しくお願い致します。

台風が迫り来るなか、説明会にご参加いただき有り難うございました。

昨日の9/30(日)午後2時から4時まで行ったインプラント説明会。
台風が迫り来るなか10人以上の方のご参加頂きました。
まことに有り難う御座いました。
参加者のみなさまの安全を考えて、開催するかしないかで、スタッフで議論をしましたが、天気予報では『午後6時以降に風雨が強くなる』とのことでしたので、参加者の方々の判断に任せました。
そして、10名以上のご参加でした。
手前勝手な判断をしないで、良かったと思いました。
説明会終了後は、つとめて早くご帰宅いただきました。
帰宅は大丈夫でしたか?
何かと至らない点もあったでしょうが、重ねて有り難う御座いました。
これからもインプラント治療の実際を話していきたいと思いました。

9月30日日曜日、午後2時から『インプラント説明会』を開催します。

しばらく振りですが、インプラント説明会を開催します。
場所は、八王子駅前の東急スクエアビル12階の第1セミナー室で、午後2時から2時間ほどの講演です。
今回、刊行したインプラント周囲炎の本(石川高行•山森翔太著『こうすれば防げるインプラント周囲炎』)の内容を踏まえたセミナーです。
インプラント治療の合併症(失敗)で、一番、多いのはインプラント周囲炎(歯周病のインプラント版)です。
ある論文では、インプラント周囲組織の約90%が感染しているというデータも存在します。
またインプラント周囲炎は、一度、罹患してしまうと、対処法がないのも特徴です。
インプラント周囲炎は対処より予防するしかないのです。
その予防法についても、お話したいと思います。
できるだけ分かりやすく、写真やイラストを多用しながらの説明会です。
インプラント治療をご検討されている方は勿論、すでにインプラント治療を受けられた方にも、参考になる情報です。
奮ってご参加ください。
宜しくお願い致します。

こうすれば防げるインプラント周囲炎!

石川歯科医院の歯科医師の山森翔太です。
ひとつ前の副院長の投稿にもあるように、私たちが執筆した『こうすれば防げるインプラント周囲炎』という専門家向けの本が発売されました。
なぜインプラント周囲炎が起きるか、その原因から考えたインプラント周囲炎の予防法についてイラストを中心にわかりやすくまとめてあります。
歯科専門誌への数ページ程度の投稿は何度か経験しましたが、今回は私たちの単独の本ということで執筆する分量が多く、とても大変でした。
中でも大変だったのは、難しい内容をわかりやすく短く文章にまとめるということと、伝えたいことをイメージし、それをイラストにすることでした。
イラストを担当してくださったスタイグル社の林和貴社長とは、締め切り前の1ヶ月ほどは休日も返上し、ほぼ毎日打ち合わせを行いました。
普段の医院での診療とは別に時間を設けて執筆をし、また、御茶ノ水にあるクインテッセンス出版社まで何度も行って、細かな修正などの打ち合わせを行いました。
そんな苦労もあり、実際に印刷され完成した本を見たときは、とても感慨深かったです。
先週参加した大阪での日本口腔インプラント学会の会場では早速販売されていたため、気になって何度も売り場まで見に行ってしまいました。
来月から大学病院内の売店や医学専門書を取り扱うような大きな書店に置かれる予定なので、もし見つけた方は是非読んでみてください。

クインテッセンス出版より『こうすれば防げるインプラント周囲炎』を刊行しました!

山森翔太先生と私(石川高行)が執筆した本が、歯科関連専門出版会社の最大手であるクインテッセンス出版株式会社より売り出されました。
本格的な発売は10月に入ってからですが、インプラント学会や歯周病関連学会などの直販ブースでは、すでに売り出されています。
特に、口腔インプラント学会では、数十冊も売れたようで、嬉しいというか、関係者各位さまに迷惑を掛けないで済みそうなので、胸を撫で下ろしています。
本の内容は、完全に歯科の専門家(歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士)向けですが、初心者にも分かりやすいようにイラストを多用し、主張の根拠となる出典も厳選して載せました。
先日、NHKの番組でも特集されたように、インプラント治療の合併症に世間の注目が集まっています。
インプラントの合併症の中でも、頻出度が最も高いのがインプラント周囲炎です。
インプラント周囲炎は、高い割合で発症し(インプラントの約40%以上の有病率ともいわれています)、一度、発症してしまうと、確実に完治させる対処法はありません。
対処法が存在しないのであれば、予防法を考えるしかないでしょう。
その予防法を、エビデンスの裏付けを確保しながら、イラストで分かりやすく示したのが本書です。
読了後には、ある2つのキーワードが頭の中に残っていたら、私の勝利です(詳細は本書をお読みください)。
インプラント治療は、インプラント周囲炎などの合併症なく経過したのなら、入れ歯やブリッジの欠点を克服できる素晴らしい治療法です。
是非、ご一読頂きたいです。

アゴ骨を再生し、インプラント治療を審美的に行った症例

以前、『CTの有用性について2』にて書いた治療の続きです。

CT撮影にて、左上第一大臼歯の歯根の先に病巣が見つかり、その感染した歯を抜歯した後、インプラント治療を施しました。

抜歯後、ソケットプリザベーション(炎症で溶けてしまったアゴ骨の再生)を行い、4ヶ月待ってから、インプラントを埋入しました。

インプラント埋入の際、骨幅は十分ありましたが、骨の高さが不足していたため、ソケットリフト術(お鼻の空洞を持ち上げ、骨の高さを補填する方法)により骨の高さを持ち上げ、インプラント体を埋入しました。

その後、4ヶ月待ってから印象採得(歯型を採る事)をし、上部構造(被せ物、クラウン)を装着しました。

今回のケースでは根尖病巣が上顎洞(お鼻の空洞)まで近接しており、上顎洞粘膜も炎症で少し肥厚していたため、抜歯窩(歯を抜いた後の穴)の治癒を待ってからインプラントの埋入を行いました。

・抜歯前 根尖を囲むように大きな病巣があります。

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・抜歯後4ヶ月、抜歯窩に骨ができています。

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・ソケットリフト術を行い、インプラント体を埋入しました。

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・デンタル写真です。インプラント体はケンテック社のアルファタイトインプラントTF4.3㎜×10㎜を使用しました。

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・術前と術後の口腔内写真です。角化歯肉も十分あります。

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・咬合面です。… Continue Reading

『患者力アップ!インプラント説明会』にご参加くださり、本当に有り難う御座いました!

昨日は多数の方々が説明会にご参加くださり、本当に有り難う御座いました。

こちらの準備不足な点も多々あり、ご迷惑をお掛けしたかも知れません。

例えば、会場が少し狭かったですね。

言い訳になりますが、60人規模の会場ではあったのです…。

個別相談をお待たせした方々もいました…。

以上、反省点は諸々ありますが、皆様に頂いた感想を生かして、是非、次回に繋げて行きたいと考えております。

また、皆様に熱心にご記入頂いたアンケートを、早速、精読させて頂きましたが、どうやら、こちらの開催趣旨は伝わったようですね。

私の個人的な思いですが、日々の診療に追われて、患者さまにここまで詳細にインプラント治療についてお話しできなかったフラストレーションが少し解消された気がし、また、これからの患者さまとの関係についても実りが多い、学びの会となりました。

この思いを石川歯科スタッフ一同、実感しました。

これからも『本当のインプラント患者力』を獲得して頂くことを目指し、説明会を開催して行きたいと思います。

宜しくお願い致します。

石川歯科医院スタッフ一同より

2011年1月30日(日曜日)、再び『ベーシック•インプラント外科実習コース』開講

来年の話となりますが、2011年1月30日(日)に『ケンテックインプラントのインプラント外科実習コース』を、神保町で開催します。

チラシが昨日、出来上がったのですが、すでに3名のドクターが申し込みをしたとの事。

参加ご希望の方は、是非、早目の申し込みをお願い致します。

この実習セミナーは第二回目となるのですが、各種インプラントシステムの製品としての特徴を知ることから始まり、辺縁骨吸収を抑制する埋入術式を理論からご理解頂き、実践するコースです。

また、器具縫合や簡単な減張縫合を参加者全員がマスターするまで、講師は帰りません!から、基本的な外科手技が曖昧な方は、是非、ご参加ください。

20110130ケンテック実習チラシ

ケンテック社、新しいデザインのインプラント・フィクスチャー、Tapered F-typeを紹介!

先日のブログで紹介したTapered F-type (以下、TF)をもう少し詳しく紹介したいと思います。

TF-type開発のきっかけは、従来より発売しているF-typeの機能を補填するためです。

F-typeは、Platform switchingデザインを強調し、いわゆる『Bone platform swtiching』概念の実現化を図っています。

Bone platform switchingとは、Reverse conical neckを持つフィクスチャー・デザインにて実現する概念です。

去年のThe journal of Oral Implantologyや今年のQuintessence Internationalで紹介されている、比較的に新しいテクニカル・タームです。

Reverse conical neckとは、フィクスチャー・プラットフォーム外縁に傾斜を持つデザイン の事を指します。

下図はF-typeの40度傾斜です。

F傾斜

F

その傾斜の上にも骨を乗せると、非常に骨吸収しにくくなり、インプラント周囲炎の予防に繋がります。

つまり、インプラントの長期安定性を実現してくれるのです。

psデンタル写真

F-typeにより、Bone Platform switchingを達成できるフィクスチャー・デザインをケンテック社は手を入れたのですが、今回のTF-typeで目指す事は、初期固定強化型インプラントの開発です。

今年の9月には、ユーザーの手に届くと思います。

その美しいデザインをご覧ください。

TF3

平成22年6月27日(日),インプラント治療についての講演を行います.

平成22年6月27日(日)に、(株)ケーオーデンタル城南営業所の主催で、

インプラント治療についての講演会(講演会場は川崎市高津区にて)を行います。

インプラント治療の基礎から、最新の知見までの総覧的な講演会です。

副院長が講師を務めます。

デザインや表面性状など、使用するインプラントに関する知識を深めて頂ければ幸いです。

またケンテック社より、本年9月に発売予定の新しいデザインのインプラント体 『Tapered F-type (テーパード・エフタイプ)』の紹介もします。

F-typeのデザインに比べ、初期固定強化型のデザインとなっています。

軟らかい骨質やスプリットクレストの症例において、より良い初期固定の埋入を実現できるでしょう。

Tapered F-type

近隣の歯科医師、歯科技工士そして歯科衛生士の方々、奮ってご参加ください。

宜しくお願い致します。

20100627講演会

アゴの骨を造る-再生医療-

インプラント治療を希望される患者さまの中で、アゴ骨の量が少ない方は、骨を造る必要があります。

まず、下のレントゲン写真の黄色→部位をご覧ください。

こちらはお鼻の空洞(上顎洞)を持ち上げて、支えるアゴ骨を造り、インプラントを維持しております。

勿論、再生した骨とはいえ、何でも普通に噛めます。

一方、青色→部位をご覧ください。

こちらはインプラントを傾斜埋入することで、インプラントを維持しております。

再生治療は行いませんでした。

この症例が示すように、インプラントを維持するためには、時には、アゴ骨の再生が必要となる場合があります。

わが医院の方針としては、なるべく、傾斜埋入などして、最大限、ご自身のアゴ骨を利用し、インプラントの維持を図りますが、どうしてもアゴ骨が少ない場合は、再生医療を行っております。

最後に赤→部位をご覧ください。

下アゴ骨の中に、白くモヤモヤしている部位がありますが、ここは『ハイドロキシアパタイト』といって、歯や骨など、身体の硬い組織を構成している物質を人工的に作り、ご自分の骨と混ぜ合わせて、アゴ骨の再生を試みています。

10年間以上経過していますが、全く問題なく、インプラントを維持しており、患者さまも大変満足しておられます。

アゴ骨が少ないなどインプラント治療をあきらめていた患者さまでも、再生医療など、様々な治療方法がありますので、何か質問などありましたら、遠慮なくスタッフにお尋ねください。

パノラマ傾斜埋入とサイナスリフト2

平成22年3月21日(日)、インプラント治療についての講演会を行います

平成22年3月21日(日)に、(株)ケーオーデンタル東京・八王子営業所の主催で

インプラント治療についての講演会(講演会場は、立川市にて)を行います。

インプラント治療の基礎から、最新の知見までの総覧的な講演会です。

副院長が講師を務めます。

デザインや表面性状など、使用するインプラントに関する知識を深めて頂ければ幸いです。

近隣の歯科医師、歯科技工士そして歯科衛生士の方々、奮ってご参加ください。

宜しくお願い致します。

20100321講演情報

上アゴのどの歯がインプラントなのか分かりますか?

答えは全て、インプラントが土台の歯です。

インプラント審美歯科は、ここまで進歩しています。

当院では、全く歯が無い方でも、天然の歯と見分けがつかない程、美しい治療結果が実現されます。

唇側審美1

口蓋アバット1

下の写真の症例も、上アゴが全く歯の無い方ですが、インプラントの歯で見違えるほど、美しい歯を再現しました。

セット後

アバット模型

上顎臼歯部のインプラント治療を妨げる解剖学的リスクファクター、その名は上顎洞

先日は、インプラント治療における下顎臼歯部の解剖学的なリスクファクターについて解説しました。

今回は、上顎臼歯部における解剖学的なリスクファクターについての解説です。

上顎洞解説

上顎部レントゲン写真において、両側に赤線部に囲まれている部分があります。

名称は上顎洞といって、ここをインプラントが突き出てしまうと、蓄膿症の原因となりますので、インプラント治療における注意すべき部位となります。

特に、骨の高さが10㎜以下であると、以下3枚の写真のように、上顎洞内に骨を造る方法が一つの選択肢となります(サイナスリフトやソケットリフトと呼ばれます)。

サイナスリフト

サイナスリフト術後1

サイナスリフト術後3

しかし、手術の侵襲度が比較的に大きいために、患者さまは勿論、できれば術者サイドも避けたい治療方法です。

かといって、部分入れ歯の違和感を避けたい…。

そのような患者さまには、上顎洞を避けてインプラントを斜めに埋入したり(傾斜埋入法)、短いインプラント(8㎜以下のショートインプラント)を上手く配置することで、上顎洞内の骨造成を避ける方法もあります。

下4枚の写真は、上顎洞内に元々、炎症が存在し、抗生剤による薬物療法を2ヶ月間行っても軽減しなかったケースです。

骨造成を行っても、さらに炎症を惹起してしまう可能性があります。

術前傾斜埋入

解決策としては、骨の高さのない後方部は、ショートインプラントを傾斜埋入することで、一番奥歯まで噛むことを可能にしました。

術後上顎洞3

術後上顎洞2

傾斜埋入

上顎洞を避けて埋入

下顎のインプラント治療を妨げる解剖学的リスクファクター、その名は“下顎管”

下顎骨の中を通っている管があります。名称は下顎管と言います。

その中には、神経や血管が通っていて、仮に、それらを傷つけてしまうと、術中の出血や術後の下唇・オトガイ部の麻痺や痛みを生じます。

その管が一番接近するのが下顎臼歯部で、同部におけるインプラント治療の大きなリスクファクターとなります。

下顎臼歯部にインプラントを埋入するケースにおいて、骨の高さが足りず下顎管と触れてしまう可能性が高い場合は、インプラントの埋入は非常にリスクが高いこととなります。

以前、そのような症例においては、同部の手術を避けるか、あるいは、いろいろな意味で患者さまに負担を強いる骨を増やす方法(骨造成法)を行うしかありませんでした。

しかし、『肉体的・経済的な負担が大きい骨造成法は避けたい』し、しかも『一番の奥歯まで使って噛みたい!』との患者さま方からの要望は強いです。

当院においては、短いインプラント(ショートインプラント。長さ8㎜以下のインプラントを指す)の埋入をお勧めしております。CTによる3次元画像データと、ある種の外科的なテクニックを必要としますが、患者さまの負担は通常の症例と変わりません。

勿論、時としては、インプラント治療を避けなければいけない症例や、骨造成法を避けられない症例が存在するのも事実です。

第二大臼歯(一番の奥歯)を使って噛みたい方は、いろいろな方法がありますので、あきらめずにご相談ください。

下の写真の症例は、右側下顎第二大臼歯部に、ショートインプラントを埋入したものです。レントゲン写真の黄色い線が下顎管です。

下顎管とインプラントまでの距離は、およそ2.5㎜です。

これで、この患者さまも奥歯で噛めるわけです。

右側パノラマ写真下顎管

咬合面

頬側面

奥歯でも審美性の確保されたインプラント治療

豪快に笑われる気持ちの良い男性が、紹介により当院へ初診されました。

カッカッと白い歯を見せて笑われるのです。

笑うと、かなり奥の歯まで見え、部分入れ歯の針金が見えます。

その方は左側上顎部のほとんどの歯を無くされていました。

奥歯でも審美性を確保し、しっかり噛めるように…、とのご希望です。

身体がガッチリとして、噛む力も強い方です。下の写真のように、喪失した5本の歯と同じ数の、5本のインプラントを埋入し、インプラントに土台を立てました。

左奥歯インプラント

そして、さらに下の写真は、セラミックのかぶせ物を装着したところです。ちなみに、鏡を通しての写真なので鏡像です。

インプラント治療を為された奥歯に有り勝ちに、金属の土台が見えずに、審美性が十分確保され、患者さまも再び豪快に笑えます。審美性にもこだわる、当院のインプラント治療はここまで達成できるのです。

左奥歯インプラント2

左奥歯インプラント1

インプラント治療の持ちは?

良く患者さまにたずねられる質問に、『インプラントはどれくらい持つのですか?』があります。

具体的に『10年以上でも十分、大丈夫!』とか『一生持ちます!』と答えたいのですが、ウソになるので一般論で答えるしかありません。

予想外にも、患者さまのメインテナンスの仕方が悪い場合や、患者さまが不幸にも骨の病気に掛かるかもしれません。

私がインプラント治療を始めて、10年以上が経過しました。その期間で、前歯部や臼歯部の色々な部位を混ぜて、インプラントの98%以上が残存しています。

当院でインプラント治療を受けられる患者さまには、全身状態や口腔内の状態を精査して、そのリスクファクターについても説明し、治療を開始します。場合によっては、血液検査を当院で行っています。

一つの参考としての話ですが、以下の写真は右側の中切歯部のインプラント治療を行ってから7年経過している患者さまのものです。

途中、となりの右側の側切歯部歯根の炎症を治療したりしていますが(根管治療)、装着直後より歯肉の成熟が進み、審美性が向上しています。

インプラント治療を考慮されている患者さまの参考になれば幸いです。

S1

唇側S1

Sレントゲン写真

All-on-4について

4本のインプラントで固定性入れ歯(取り外しの要らない入れ歯)を支える治療法を、All-on-4 (オール・オン・フォー)と言います。

歯医者さんのホームページを見ると本当に、この言葉が多用されています。まあ、わがブログでも初登場する訳ですが。

実際の臨床では、上顎部の骨質は下顎骨に比べて脆弱なので、上顎部においてはAll-on-6で行う場合も多いです。つまり6本のインプラントで固定性入れ歯を支える訳です。

All-on-4の主な利点は、少ないインプラント本数での治療法なので、骨造成等の負担を強いる手術を避け手術時間が短縮され、メインテナンスが比較的に楽であり、そして、患者さまの経済的な負担が軽減されることです。また骨質さえ良ければ、歯肉をメスで切り開かずに、コンピューター上で計画された位置に穴を開けるだけでインプラントを埋入し(フラップレス手術です。CT画像と専用画像処理ソフトウェアが必須)、更には、植えたその日から固定性の入れ歯を装着することが可能です(即時負荷)。

一方、主な欠点は4本のインプラントのうち、1本でも欠損すると入れ歯の維持が難しくなること、また多くの症例で第一大臼歯までの、いわゆる短縮歯列になってしまうことです。

写真のCT画像は、両側上顎洞を避け、その間に4本のインプラントを埋入したものです。この患者さまは、ご高齢で骨質が脆弱であったことと、カウンセリングにより第二大臼歯まである入れ歯でシッカリ噛みたい、とのご希望で、4本のインプラントで支える取り外しの効く入れ歯としました。取り外しの効く入れ歯は、床での支えも加わるので、インプラントだけで支える固定性の入れ歯より、インプラントの負担が少なくなりますし、床だけで支える普通の総入れ歯に比べて、床も格段に小さくなるので違和感は少ないです。

日本人は大体、お米を主食とする穀物食がメインなので、第二大臼歯まである入れ歯を望む人が多いです。大臼歯は文字通りに、臼の歯で、“すりつぶし”が役目ですから。

all on 4 frontal

 

 

 

 

all on 4 occlusal

インプラント審美について

前歯の歯肉が減ってしまい、また、その歯自体もグラグラと揺れている方がよく来院します。

患者さま自身、その状態を諦めてはいるが、受け入れられずに悩んでいる方が多くいます。

まずは噛める状態の回復、そして前歯は審美性も要求されます。

石川歯科は、噛めることと審美に力を入れて、治療を進めています。

写真の症例は、歯周病で歯肉が下がっている状態です。

真ん中の2本(両中切歯)と右犬歯から右第二小臼歯の3本は、インプラントです。

両方の側切歯(側切歯;中切歯の横の小さい切歯)と左犬歯は、天然歯です。

左切歯と左犬歯には、口蓋より結合組織を移植して、下がった歯肉を持ち上げています。

色々な方法がありますので、諦めずにご相談ください。

 

F術前

F術中

F縫合後

F完成

インプラントを植立する本数について

当院のホームページをご覧になられた方から質問がありましたので、お答えします。

『歯が一本もない場合、何本のインプラントが必要となりますか?』との問いです。

上顎と下顎で、骨質や骨量が異なりますし、インプラント・ブリッジにするか、あるいはインプラント義歯にするかでも異なります。

また、様々な意見があり、答えが完全に出ている訳ではありません。結局、個人差の問題になります。

下顎は上顎より骨質が良いので、インプラント本数は少なくなります。取り外しのいらないインプラント・ブリッジで、4~8本くらいです(上の写真)。

高橋下顎

また、上顎は比較的に骨質が良くないので、下顎より植立本数が多くなり、取り外しのいらないインプラント・ブリッジで、6~10本くらいです。

ただし、パラファンクション(食事などの機能時でないときの顎の運動)とよばれるくいしばりや歯軋りの癖を持つ場合は、上下顎とも、もう少し本数を増やすこともあります(下の写真)。

上顎本数

費用に関しては、本数が多くなるほど、1本当たりの費用を安くしています。

インプラント義歯(入れ歯)2

義歯(入れ歯)の違和感は、非常に大きなものですが、インプラント義歯は床を小さくすることが可能です。

特に、上顎は口蓋といって、顎の内側の部分が無くなります。

そして、義歯の固定も、数段に強化されるのです。

義歯の違和感にお困りの方は、ご相談ください。無口蓋義歯フレーム無口蓋義歯正面無口蓋義歯咬合面

インプラント義歯(入れ歯)1

義歯(入れ歯)を長く使用していると、顎の骨が減ってきて、入れ歯が合わなくなる患者さまがいます。

そのような方には、インプラントによって固定される義歯が救いとなります。

インプラント義歯にすると、普通の義歯では噛めなかったタクワンやお肉

などの弾力のある物もシッカリ噛めるのです。

義歯が合わずにお困りの方、義歯の違和感にお困りの方は是非、ご検討下さい。義歯のフレーム義歯完成写真義歯上写真義歯内面写真

院長の独り言2

5年前、スペインのバルセロナで、「インプランテ」と大きく広告を出している歯科医院を見かけたのを思い出しました。

歯はなるべく保存するべきですが、万が一欠損した場合でも、インプラント治療により、ほとんど自分の歯のように、見た目も咬む機能も復元出来ることにより、私たちより患者さんがビックリしています。

左写真は、術前が上の写真で、下の写真の向かって右の中切歯がインプラントによる修復です。

また、そのレントゲン写真です。

歯科治療も驚くほど進歩したものです。

図1完成写真レント1レント2

インプラント審美

アバット模型セット後全く歯のない方でも、美しい口元の再現が可能になってきました。

模型の写真は、インプラントに装着する土台を立てている模様です。その上に、かぶせ物が装着されます。