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石川歯科の日常 −iPadを待合室に導入しました−

石川歯科医院のホームページを多くの方に閲覧して頂き、真に有り難う御座います。

特に、院長のブログ『院長の独り言』は、本当に多くの方々に読んで頂いております。

現在、その『院長の独り言』の更新が滞り中ですが、今、院長は旅行中なのです…。

ウィーンやブタペストを中心に、東欧を旅しています。

帰国し次第、このブログで、東欧旅行についての報告をする予定ですので、今しばらくの間、お待ちくださいませ。

余りにもブログの更新が滞っているので、院長の健康状態をご心配され、激励のメールも頂きましたが、院長は全く元気です!

診療にも来週より復帰予定です。

お楽しみあれ…。

また、石川歯科医院の2Fと3Fの待合室に、iPadを2台、導入致しました。

症例写真の閲覧やゲーム•アプリ等、診療の待ち時間にお使いください。

勿論、iPadに興味があっても使い方の分からない方でも、当院のスタッフが優しく説明致しますので、是非、受付に申し出てください。

インターネットの閲覧も早いですよ!

ご来院をお待ちしています…

スライド1

院長の独り言 140 ; 両親との九州旅行(パート2) 長崎観光

いよいよ博多駅に着くと、博多はスルーして、直ぐに長崎に出発しました。

事前に兄貴と、かなり細かく旅行の計画を立てていました。

今回の旅行は長崎、天草、熊本、阿蘇、そして旅行の締めとして、別府で親父とお袋に温泉にでも、ゆっくりと浸かって貰おうと考えていました。

大都市である博多には、また訪れる機会が出来るのではないかと考えて、端折ったと云う次第です。

加えて、親父もお袋も、長崎を是非、ゆっくり見たいという希望があったのと、何しろ休めるのは一週間ですから、あまり時間が取れない事も確かでした。

博多までは新幹線に乗ると結構、早く到着するのですが、そこから長崎に行くのは意外と時間が掛かるものです。

現在の交通事情は知りませんが、当時は佐賀から長崎までは単線だったと記憶しています。

長崎チャンポンと出島とグラバー邸などの外人居留地跡が、長崎の名物という事でした。

特に、お袋は日本史の授業で習った『出島』を一度、見たかったようです。

現在、長崎と云えばハウステンボスが有名ですが、30数年前は勿論、ハウステンボスは存在していません。

その後、今から15年程前に、小生は歯科の学会で博多に行き、医局の先輩にフグ刺しを腹一杯おごって貰い、その次いでに、長崎のハウステンボスも見学しました。

ハウステンボスはそっくりオランダが引っ越して来たような風景で、もう無理して遠いオランダには行く必要は無いようでした。

ハウステンボスの話はソコソコにして、我々9人の団体旅行に話を戻します。

長崎駅に到着すると、駅の直ぐそばのホテルに直行し、1日目の夜は、長い移動の休みを取ったのでした。

次の日もゆっくりする暇は無く、中華街に繰り出して、まず名物である本場の長崎チャンポンを食べたのです。

横浜の中華街で食べたチャンポンとは、麺の硬さと太さが違っていて、『所変われば、品変わる』のは、当たり前と云えば当たり前。

本場の長崎チャンポンは、野菜などの具が多く、濃厚な豚骨スープはとても美味でした。

とにかく本場で食べたという事実が、話の種のひとつに加わった訳です。

また、初めて訪れた長崎が、坂の街なのには驚きました。

実は以前、数年間、小生と両親は、横浜に住んでいた事があり、横浜も坂の多い街ですので、少々の坂にはへこたれないのですが、長崎の坂は酷く急勾配で、年老いた両親には、坂道を登っての移動が少々きつかったようでした。

グラバー邸は、まさしく坂の上にありました。

グラバー邸に代表される、その当時の西洋人の家の内部は、畳の和室とは全く異なる空間と云った感じで、当時の日本人にとっては随分、住みにくい異国の感じがした事でしょう。

数年前にフランスに行き、モネの館を見学した時に、一度も訪れた事の無いはずなのに、何となく、以前、眺めたような懐かしさを憶えたのですが、今から思えば、長崎の外国人居留地跡に建っているグラバー邸とそっくりだったので、そう感じたのでしょう。

グラバー邸もモネの館も、和風の庭がある事も一因でしょう。

別に、前世がフランス人と云う訳では、無かったのでした…。

冗談、冗談。

(次回に続く)

院長の独り言 139 ; 両親との九州旅行(パート1)

八王子で開業して5年目の春、無理をして一週間の休みを取ったことがあります。

丁度、仕事が落ち着いてきた時の話です。

親父とお袋を連れて、兄貴一家と我々一家が一緒になって、九州旅行に行きました。

半年程前から、兄貴と『親父とお袋が元気なうちに、何処かへ、旅行に連れ出そう!』と計画を立てていたのです。

親父は仕事の関係上、国内のみならず、海外にも、しばしば出向いていたのですが、お袋はと云うと、戦争の影響をもろに受けてか、気の毒な事に殆ど旅行らしい旅行に出かけた事も無く、お姑さんや子供達の世話に明け暮れた人生でした。

そんなお袋に、兄弟で楽しい旅行を、何とかプレゼントしたいと話し合っていたのです。

色々と迷惑ばかり掛けていたので、両親が元気なうちに、一寸した親孝行の真似事がしたかったのです。

われわれ兄弟2人の意を汲んで、兄貴と小生の両方の嫁さん2人共々、快く賛成して呉れました。

当時、兄貴の息子(小学校5年生)と小生の娘(小学校2年生)、息子(幼稚園児)の3人のチビさん達は春休み中でした。

3人共、旅行の計画を聞いて大喜びして、はしゃいでいました。

そして、子供達3人のたっての願いで、新幹線で博多まで行く事になりました。

好天の朝、8時の『ひかり号』で東京駅を出発進行、総勢9人の団体旅行となったのです。

途中、雪を頂いた富士山が、雄大な姿を見せてくれたりしましたが、アッと云う間に名古屋駅に着き、駅で買い求めたういろうをチビさん達は嬉しそうに、口一杯、頬張っていました。

京都-大阪-神戸と関西の大都市を進み、瀬戸内海が目に入った時には子供達よりもお袋が歓声を上げて嬉しそうでした。

小生は兄貴と一緒に、無理をしてでも休暇を作り、此の旅行を敢行し、心から本当に良かったと思った次第です。

両親との長期旅行は多分、後にも先にも、今回一回だけだ…と感じていたので、ここぞとばかりに頑張って、グリーン車と奮発したのです。

さすがに世界に誇る新幹線のグリーン車!

乗り心地は抜群です!

親父もお袋も満足そうでホッとしました。

2人の横顔を見ていると、敗戦にもめげずに、ただ馬車馬の如く、子供達の為にと働く姿が重なり、更には、腕白だった自分の幼い頃が走馬灯のように思い出されて、思わず目頭が熱くなってしまいました…。

(次回に続く)

院長の独り言 138 ; 加齢と脳の老化は違う

小生は、老化には本当の老化(真性老化)と偽(にせ)の老化が有ると思います。

前者は、認知症など脳の老化と定義します。

後者は、主に目、歯、耳など、脳以外の身体全体の衰えの事だと思ってください。

歯学部大学一年生の時に、解剖学実習で学習したのですが、不慮の事故で亡くなった20歳の青年の脳は、丁度、例えるならアワビのように硬く締まっていてシコシコした感じでした。

ところが70歳程の老人で、生前、認知症を患っていた方の大脳皮質は『脳軟化』と云われるとおり、まるで豆腐のようでした。

若い脳と認知症の老人の脳のあまりの違いに、若い小生たちは、それはそれは強い、強いショックを受けました…。

要するに脳の老化、所謂、真性老化は回復不能と云う事です。

その点、偽の老化の代表である目、歯、耳の衰えは、医療技術の発達した昨今、眼鏡、義歯、補聴器で、ある程度は回復可能です。

われわれ人間の寿命は昔と比べ物にならない程に延びて、現在は80歳を超えても、若者に遜色が無い程に、元気な人が珍しくない時代です。

所謂、偽の老化には個人差が有りますが、これは加齢と云う天然の掟です。

しかし、偽の老化は、寿命には全くと言って良い程、関係有りません。

昔から言われていますが、耳の遠くなった人は長生きすると言われるくらいですから…。

ある脳科学者によると、人間の脳の寿命は少なく見積もっても、150歳以上だそうです。

脳の寿命から考察すれば、100歳以下で亡くなってしまうのは、原因がどうであれ、はなはだ勿体ない話と云う事になる訳です。

『脳の寿命が尽きる』イコール『生命が尽きる』と云う事が究極の理想です。

その理想に向かって、我々は一生懸命に努力をすべきではないでしょうか。

その為には、普段から脳を活性化する事が大切ですが、その第一は本を読む事です。

脳を生き生きと保つには、本を読む事による効果は計り知れないものが有るとされています。

読書の効果は、随分前から言われ出していて、今や、認知症の予防に関与していると云う事が定説になっています。

次は、色々な人とおしゃべりを楽しむ事です。

要するに、なるべく外に出向いて、友人を作って、世間話に花を咲かせる事だと思うのです。

更にもう一つ、脳を活性化する一つの因子として、最近、脳科学者や歯周病学者から言われ出したのが、物を良く噛むと云う事です。

噛む事が、脳血流を増加させて、その活性化に効果を生む事が、最近の研究で明らかになってきたのです。

われわれ歯科医も一見、歯科とは関係ないようですが、認知症の予防に真剣に取り組まなければ、いけないのです。

ただ長生きするだけでは詰りません。

元気で、感受性良く物事を捉える事が出来て、毎日を心から楽しく生活しなければ、勿体ない気がします。

本を読む事、友人との会話を楽しむ事、そして良く噛んで食事をする事が、真性の老化を防ぐ最大の手段である事は確かなようです。