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院長の独り言 427 : リスク因子の評価とコントロールが必須です

2015年の幕が明けたと思ったら、早くも、今日は3月に入りました。

今年、未年もアッと言う間に過ぎてしまいそうです。

石川歯科のスタッフも全員元気です。

張り切って治療に励んでいくつもりです。

今年はどのような一年になるのでしょうか?

今日も、八王子は寒いけれど、朝から素晴らしい青空が広がっています。

この青空のような一年になって欲しいと、願うのみです。

去年から息子と歯科衛生士さん3人が、仕事を終えた後、勉強会を始めました。

リスク因子の評価を主に、虫歯や歯周病の予防についての勉強に力を入れています。

また、いま問題になっているインプラントの歯周病(インプラント周囲炎)も学んでいます。

インプラント治療とは、皆さんご存知のように、今までは義歯でしか補うしか出来ない歯の欠損部に、チタンの人工歯を顎骨に埋入、自然の歯のように咬めるようになると云う画期的な治療方法です。

しかし、治療が大変難しいのは勿論ですが、患者さんの理解と協力無くしては、治療の予後に重大な支障を招き兼ねません。

患者さんに理解して頂くには、自分達が最大限の勉強をしなければならないと考えています。

患者さんは歯を消失して、やむを得ず、入れ歯を入れているのですが、本当に義歯は不快感を伴うし、自分の歯のようにうまく咬むことが出来ません。

それがインプラント治療によって、消失した自分の歯の代りに、見た目にも機能的にも蘇(よみがえ)るのですから信じられません。

歯を無くした歯科医自身が、インプラント治療を受けて、満足しているくらい素晴らしい治療法なのです。

インプラント治療を受けているドクターは、じつに大変多くいます。

それなら、歯を失ったら全てインプラント治療をすればいいのではないかと思いますが、そうもいかないのです。

『顎の骨はシッカリしているのか?ワーファリンのような血の止まりにくい薬を大量に飲んでいないか?適合のわるい補綴物が口の中にかなり入っているか?ブラッシングがシッカリされているか?歯周病に侵されていないか?歯ぎしりの癖が無いか?糖尿病がコントロールされているか?』など、様々なリスク因子のチェックをする必要があるのです。

インプラント治療が良いからといって、ただ闇雲に行えば良いと云うものでもありません。

適応症例を確認し、治療を終えた後のメインテナンスがシッカリとなされているかが、とても重要であると考えています。

院長の独り言 426 : 現在も輝く手塚マンガ

年少の頃、童話や伝記物、中高生の頃になってからは名作と言われる漱石、藤村、鴎外、龍之介などの作品を愛読していました。

大学生の頃は当時の流行作家ものを読む程度で、もっぱら麻雀、囲碁など趣味にウツツを抜かしていたのです。

ただ、一貫して、マンガは楽しんでいました。

マンガ、マンガと馬鹿にしますが、現在は、国内は勿論ですが、世界中で日本のマンガは大勢の人に見られていて、大人気です。

ところで、手塚治虫の作品は、『マンガ』と云うより、私には、大袈裟ですが、『哲学書』のように常々感じていたのです。

難しい哲学書を見開いてもチンプンカンプンですが、手塚治虫のマンガを読むと、まるで哲学的な課題に挑戦するような気にさせてくれます。

手塚治虫の長編マンガ、『火の鳥』しかり、皆さん、『鉄腕アトム』のラストシーンを知っていますか?

大団円、ハッピーエンドで終わっているわけではありません。

悲劇的な最後です…。

テレビ番組で子供向けに放送していましたし、悪者をギャフンと云わせていた英雄の鉄腕アトムですから、アトムは不死身と思いきや、悲しい結末にシュンとしている子供達も多かったと思います。

手塚治虫登場前の、私がごく幼い頃は、マンガと言えば、『サザエさん』『のらくろ』などナンセンス・マンガが主流でした。

ひとマス、ひとマスの動きもありません。

その内容はと云うと、馬鹿馬鹿しくて、単純に笑えるものでした。

その、動きの無い従来のマンガと比較して、手塚治虫のマンガは、躍動感があり、物語性が抜群でした。

『手塚マンガ』は、子供が喜ぶマンガと言うより、大人向けの小説のようです。

漫画の概念を変えてしまいました。

勿論、『ナンセンス・マンガ』も面白いけれど、『手塚マンガ』のような思想性の高いのも良いですね。

今、7~80年前の『手塚マンガ』のような世界になりつつある地球を、あの世からニタニタ笑いながら『どうだ!』と、鼻高々に彼は言っているような気がします。