院長の独り言 255 ; 鳩事件、勃発!

毎月第2土曜日は、小生、72歳の高齢者と云う事で、スタッフ全員の好意の下、休ませて貰っています。
だから本来、本日は休日だったのですが、急用が出来てしまい、ひとりで車を運転して病院の前に車を止めて、4階にある医局に行き、所用を済ませて直ぐに帰宅するつもりでした。
普段は、息子の車に便乗して、通勤しています。
ところが、病院の前に行ってみると、息子が何やら必死に掃除をしているのです。
『どうしたの?』と声を掛けると、息子は『あれ、何しに来たの?』と、小生の突然の出現に、鳩が豆鉄砲を食らった感じのビックリ顔です。
掛け言葉ではないですが、その鳩が病院の玄関の前で、無残な殺され方をされていたのです…。
息子が病院の前に来た時、カラスが数匹、夢中で何かを食い漁っていたそうです。
息子が近づいて来たので、カラス共はパッと飛んで、逃げたそうです。
その後に、首のない鳩が内蔵を食い荒らされて、周囲は血が飛び散っていると云った、凄惨な状況が目の前に出現したとの事
それを見た息子が掃除をしていたところに、私が声を掛けたのでした。
そう云えば、結構、血生臭いがして、羽も広範囲に飛び散っています。
思わず、『ウッ』と息が詰まってしまいました。
丁度、土曜日の早朝だったので、幸いにも、人の通りは少なく、息子は素早く、綺麗に鳩の死骸を片付けていたのです。
汗をビッショリ掻いて、治療する前から、あまり気持ちの良くない仕事です。
彼は父親の思わぬ出現に、『ホッ…』とひと息入れ、苦笑しました。
以前、自宅の庭…、と言っても、猫の額ほどの可愛い庭ですが、庭木に鳩が巣作りを始め、卵を温めていた事がありました。
ある日、ヒナが孵ったので、巣立ちを、家族みんなで楽しみにしていました。
ところが、今回と同じく、鳩の親子はカラスに襲われてしまいました…。
変な音がしたので、直ぐに外に出てみると、ヒナは地面に落とされていて、直ぐに息絶えてしまったのです。
その時も『弱肉強食』、本当に生きていくと云うのは大変な事だと、つくづく感じたのですが、今回も、あらためて思い知らされました。
病院では、待合室の水槽に、カクレクマノミなどの観賞魚を飼っているのですが、普段はみんな、仲良く泳いでいるのですが、一寸でも弱ると、みんなでその弱った一匹を攻撃するのです。
食物連鎖の法則と言ってしまえば、本当にその通りなのですが、この地球上で、毎日、食うか、食われるかが繰り返されていると思うと、自分は常に、何かの力に突き動かされて生きていると、感じざるを得ません。
早朝の鳩事件で、何となく、朝からシュンとした土曜日でした…。

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