院長の独り言 207 ; Tsunami

津波あるいはTsunamiは、世界共通語です。
日本語がそのまま共通語になるくらい津波は、日本の海岸に多く起こる自然現象なのでしょう。
特に、2004年のスマトラ沖地震から生じた大津波は、世界中の人々に津波と云う言葉を印象付けました。
東北関東大震災の大津波の被災地を見た人々は、あらためて津波の恐ろしさを見せつけられ、そして津波という言葉を一生、忘れる事は無いでしょう。
津波の意味は、船などが海の上に浮かんでいるより、港(津)の方に停泊している方が大被害を被(こうむ)る波と云う意味です。
津波が発生した時には、船は沖に逃げれば、どんな大きな津波に遭遇しても殆ど安全です。
しかし港に停泊していると、今回の津波を見ていても分かるように、悉(ことごと)く大波に破壊されてしまいます。
津波の原因は、皆さんご存知の様に、ほとんどは海底地震です。
海底が地震により縦方向に大きく動いた時に発生します。
海底が大きく隆起した場合には、今回の事例のように最初に大津波が襲ってきます。
逆に沈降した時には、海岸の海の水は先ず沖の方に引いていくのです。
海が引いた後に、魚が海岸に一杯、跳ねているので、喜んで捕まえていると揺り戻しの波が襲いかかって来て、命を失い兼ねません…。
大地震で横方向に大きくずれた場合は、津波は起きないものとされています。
今回は岩手、宮城、福島沖で縦方向に起きた大地震だったので、直ぐ津波が襲って来るのは分かった筈です。
それでもあのような分単位で、津波が襲って来るとは思わなかったので、逃げ遅れた人も多数、出てしまいました。
南米チリ沖の海底で縦方向に大きくずれた時には、半日以上過ぎてから襲って来るので、情報の無かった江戸時代のような昔では、人々は津波が襲って来るなんて夢にも思っていなかった筈です。
今回、宮古市では江戸時代の大津波などを踏まえて、10mの堤防で防御していたにも拘わらず、結果、町は壊滅状態です…。
結果から考えても、これ以上の対策は、中々、出来なかったでしょう。
犠牲者の冥福を祈る以外、為す術がありません。
津波の原因にはその他、火山の噴火に原因するものなど他の原因もありますが、規模は小さいそうです。
さらに、特筆すべき巨大津波の原因ですが、巨大隕石の海への衝突があります。
以前のブログに書きましたが、恐竜の絶滅の原因とされている(私はそうは思いませんが)メキシコ湾に落ちた巨大隕石による大津波などが、その代表例です。
6000万年以上前の堆積物にその証拠が残っているそうです。
その堆積層から推測すると、津波の高さは300mを優に超えていたとされています。
その時はさぞかし、恐竜たちは驚愕した事でしょう。

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