院長の独り言 334 ; 運転恐怖症

都内に用事がある時は、電車とバスをよく利用します。
以前は、自分で車を運転して、都内と言わず何処へでも出掛けていました。
電車を利用することは、ほとんど無かったのです。
運転歴50年間、それも毎日、運転していたので、『車は下駄履き代わり』でした。
ところが、若い頃よりはズーッと慎重に運転しているつもりでも、最近、運転するのが怖くなってきたのです…。
報道によると、老人の車による事故が多発しています。
若い人の自動車事故は、スピードの出し過ぎ、脇見運転など、運転技術の過信や不注意によるものが多いです。
一方、高齢者の事故原因は、若い人と明らかに違います。
60歳以上の皆さんは、自分なりに慎重に運転はしているのでしょう。
しかし、スピードを控え、後ろに着いた運転手がイライラするほど安全運転をしているのに、事故ってしまう場合があるのです。
反射神経が鈍くなってきているのでしょうか?
咄嗟(とっさ)の判断が上手くいきません。
老人特有の事故に、ブレーキとアクセルの踏み間違いがあります。
若い人には、この踏み間違い事故を殆ど聞きません。
自分でも運転中、足がスムーズに動かず、ロボットのような動きをしてしまい、ドキッとする事があります。
先日、運転免許を更新しに、府中の運転試験所まで行ってきました。
現在、70歳以上は、更新の際、運転実技試験が義務づけられています。
10人の高齢者たちと、実技試験を受けたのですが、ほとんどの人は、もう自動車を運転するのは止めた方が良いといった感じでした。
車庫入れが上手くいかなかったり、縁石に乗り上げてしまったり…。
試験官に怒られて、頭をかいている人が何人もいました。
話を聞いてみると、『もう運転はしていないのですが、イザという時の為に、免許は返上したくない』との事。
イザという時だけ、運転する方が、危ない様な気もしますが…。
私は…と云うと、自慢している訳ではありませんが(実は自慢しているのですが)教官に褒められたのです。
『あなたは、まだ大丈夫な方ですよ。でも、慎重に運転してくださいね』
私は、『家族みなに、慎重の上に慎重に運転しろと言われていますから!』とニコニコ答えました。
ここで、冒頭の話に戻ると云う訳です。
最近は、ゴルフ場に行く時以外、なるべく運転しないようにしています。
運転自体をあまりしたくないのが、本音といったところです。
他人さまを傷つけるのが、一番、罪深いですから。

Leave a Reply

You must be logged in to post a comment.