院長の独り言 248 ; 皆さんは『月』ついて、何を知っていますか?
今日は夏至。
北半球では一番、日照時間が長い日です。
今の時期は梅雨の真っ盛りなので、例年では雨や曇りの日が多く、暑い日は少ないのですが、珍しく今日は、朝から蒸し暑かったですね。
そこで太陽の話でもと思ったのですが、以前のブログに、既に太陽について載せているので(院長の独り言 212 ; 太陽のエネルギーを電気に変換出来ないものか?)、今回は月について一寸、触れてみます。
お月様を、我々はいつも何気なく見ています。
小学校の生徒でも、月が地球の周りを回っている衛星であると理解しています。
また、明るい女神の太陽に対して月は、昔から太陰と言われているように、正反対の影の存在です。
十五夜の時、地平線に近いビルの上に出て来る月は、不気味に大きく見えます。
勿論、これは目の錯覚です。
頭上の月と同じ大きさなのですが、月の直ぐ傍に、山やビルのような対照物があると、月は大きく見えるのです。
『月』と云う漢字の由来は、三日月の形から想像した象形文字から出来たものです。
ひと月は、月の満ち欠けを基に、30日間としています。
月の光っている部分が、毎日、少しずつ満ちてきて、満月に戻るのに、実際は29.5日間、掛かります。
なので、ひと月を31日間としたり、29日間としたりして調整して、人間の生活がし易いようにしているのです。
ところで、月は衛星としては、異常に図体が大きく、大変、珍しい衛星なのです。
地球の約80分の1の重量ですが、太陽系の惑星の中で、次に大きな衛星は、海王星の衛星『トリトン』で、海王星の800分の1なのです。
木星や土星、火星にも、衛星は回っていますが、親の惑星と比較すると、非常に小さい衛星なのです。
月の直径は、地球の約4分の1もあります。
この大きな衛星の影響で、海の潮汐運動が非常に強く起こり、特に20億年以上前は、地球と月の距離は今より近接していた事もあって、海の満潮干潮の差も大きく、潮汐作用による海水の撹拌は、想像を遥かに超える大きさだったと言われています。
勿論、太陽による潮汐作用もありますが、月の潮汐作用の方が、その影響は全然、大きいのです。
なぜなら、潮汐作用は距離の三乗に反比例するので、巨大な太陽より地球の直ぐ近くに存在する月の方が、潮汐作用を強く引き起こすのです。
この潮汐作用による海水の撹拌が、生命の誕生に大きく寄与しているとされているのです。
この大きな衛星である月が何故、地球の周りを回っているのか、今まで様々な説が唱えられているのですが、未だ解明には至っていません。
一応、4つの仮説が唱えられています。
1) 衝突説
2) 親子説
3) 兄弟説
4) 他人説
です。
衝突説とは、遠い昔に、地球と星とが衝突した衝撃で、月が誕生したとする説。
親子説は、地球から月が、遠心力で分離したとする説で、太平洋を月の痕跡としています。
兄弟説は、ガス状態の塊から、地球と月が出来あがったとする説。
他人説とは、何処からか来た月が、地球の引力に掴まったとする説です。
その他にも、まだまだ色々な説があるのかも知れません。
また月の自転周期と、地球の周りを回る公転周期が一緒なので、地球からは永久に、月の裏側を見る事が出来ないのです。
しかし、1959年、旧ソ連の人工衛星ルナ3号によって、月の裏側を初めて見る事が出来たのです。
そして10年遅れて、1969年に、アメリカのアポロ11号によって、人類が月面に降り立ったと云う事です。
日本も2007年9月に、月探査周回衛星『かぐや』が月を周回し、月面を観察しています。
小学生の時に、父親から天体望遠鏡をプレゼントされたので、小生も月をよく観察していました。
良く見ると、月は結構、不気味ですよ…。
今回は、月についてのお話でした。