院長の独り言11; 長嶋の登場
小生が高校生の頃、野球の話題の中心は、ダントツに東京六大学野球で、特に早慶戦は別格で切符を手にすることは殆ど不可能に近い状態でした。一方、プロ野球はイマイチというところでした。
さらに立教大学に長嶋茂雄がデビューするに及んでは、六大学野球の人気は頂点に達しました。
その長嶋は最初、今は存在しない大阪の南海ホークスに入団するといわれ、巨人ファンの当方はガッカリしていましたが、急遽、巨人ジャイアンツに鞍替えして、びっくりするやら嬉しいやら…。
関東の野球ファンは、四月のプロ野球の開幕を心待ちにしていました。
オープン戦の頃から長嶋の入ったプロ野球の人気は、六大学を凌ぐ勢いになったのです。
大学の授業がたまに休講になると、後楽園球場に皆で長嶋を見に行って歓声を上げたものです。
なにしろ球場は東京医科歯科大学から歩いていける近い距離にあったものですから。
後楽園球場は巨人のホームグランドです。普通は一塁側からお客が埋まるのですが、三塁を守る長嶋を間近に見たいがために、三塁側から埋まるという異常現象が起きたものです。
今から思うと、長嶋のような野球選手は二度と出てこないでしょう。