院長の独り言 226 ; 少し、研究のための研究になっていませんか?

東日本大震災で痛感させられたのは、我が国は多方面の分野で最先端を走る先進国と思っていたのですが、そうでも無いと分かった事です。
小生、何となくガッカリしたと云うのが、正直な気持ちです。
日本は地震が頻発する国なので、地震を研究している大学が沢山あります。
また、優れた地震学者が切磋琢磨して、その成因や予知について、最先端の研究をしているのだとばかり思っていました。
もし今回の大地震が予知出来ていたら、こんなに破滅的な被害を被(こうむ)らずに済んだ事でしょう。
あのM9.0の大地震が発生した二日前に、M7.4の地震が近くの海底で起きていました。
その時に八王子もかなり揺れました。
多分、その地震が前震だったのでしょう。
大被害の起きてしまった後から、『二日前の地震が、本震を教えていた!』と判断しても後の祭り。
本当に残念です…。
地震を予知する事は、確かに大変、難しいのでしょう。
進んだ我が国の地震学を以って、せめてM8.0以上の大地震だけでも予知をする事が出来ないのでしょうか。
地震の起きるメカニズムを知らない素人の小生が、愚痴を云っても始まらない事ぐらい分かっています。
が、あまりにも多くの方々の犠牲、そして建物や船、自動車などの破壊された風景をテレビで見ていると、『何故、大地震の予知が出来ないのだろう?』と素朴な疑問が湧いてきます。
しかも、これからの日本は地震頻発時代に入ったと言われているのです。
あまりの大被害に気が沈んでしまい、愚痴の一つも出てしまうのです…。
もう一つガッカリした事があります。
テレビ番組で、人間にソックリな動作をするロボットを見て、『流石(さすが)、日本のロボット技術は世界で一番だ!』と、ひとりで悦に入っていたのです。
福島の原発事故が起きるまでは…。
水素爆発を起こした建屋の内部に入って、破損箇所を点検して修理したくても、内部は放射能で汚れてしまっているので、当然、人間が入る事は出来ません。
ここで日本のロボットが登場して、大活躍すると思っていました。
あの人間ソックリのロボットが救世主として、大活躍すると期待したのです。
小生は固唾を飲んで見ていました。
ところが、画面に出てきたロボットは、人間とは似ても似つかない、如何にもひと昔もふた昔も前に見た、アームの付いた器具と云った感じです。
古めかしい型の、とてもロボットとは言えない代物で、随分、昔に日本で作ったロボットかと思っていたら、なんとアメリカ製とテレビで紹介したのです。
目が点になりました。
ロボットは日本製が飛び抜けに最先端だと思っていたので、本当に意外だったのです。
おまけに、そのロボットの性能がなかなか良いようなのです。
日本製ロボットの性能は、アメリカ製より、実用面で劣っているのでしょう。
でなければ、国産のロボットを使用する筈です。
日本のロボット技術は、所詮、人々を驚かせるカラクリ人形なのでしょうか。
世界一の人間型ロボットが、玩具(おもちゃ)に見えてきたのは、私だけでしょうか。
愚痴ばかり言って申し訳ありません…。
アメリカは、最先端の技術を軍事へ転用するので、実用的なのでしょう。
軍事技術という性質上、開発費も多く流れ込むのでしょうし…。
良く言われる事ですが、インターネットやGPSも、アメリカの軍事技術からの恩恵です。
現在の民主党政権は一時期、武器輸出を一部、解禁するようなアナウンスをしていましたが、どうなったのでしょうか?
その是非は措いておくとして、税金からの開発費によって補助されるばかりで、市場の原理に晒されなければ、技術は洗練されないのではないでしょうか?

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