院長の独り言 188 ; 休日診療の当番医

八王子市で開業している歯科医師(日本歯科医師会の会員のみ)は、1年に1回程度の割合で休日診療の当番となります。
先日、小生は1年振りに、休日診療の当番医になりました。
休日診療を行う病院は、八王子駅から歩くこと約20分間、甲州街道沿いにあります。
朝9時から夕方5時までの8時間、急患の治療を行います。
最近は、日曜や祝日も治療をしている歯科医院がたくさんあるので、以前と比べると、訪れる急患の数は減少傾向にあります。
ほとんどの休日は、歯科医師2名で診療所の治療室に待機していますが、5月のゴールデンウィークと12月の暮れからお正月の連休には、4名で診療に当たるのです。
ほとんどの休日診療は、痛くて我慢が出来ない患者さん以外、応急処置だけ施し、翌日まで待って、かかりつけの歯科医院へ行って治療してもらう場合が多いのです。
小生が当番であった日曜日は訪れる患者さんも少なく、もう1人の当番医と2人で、待機している時間が多くありました。
しかし数年前、お正月に当番が当たった時は大変でした。
朝9時少し前に診療所に行くと、待合室は患者さんで一杯です。
『歯が痛い!痛い!』と大泣きしている子供。
転んで前歯を折ってしまったお父さん。
親知らずの歯茎が感染してホッペを腫らし、痛みを堪えて深刻な顔をしている若い娘さん。
入れ歯が痛くて食事がとれないオバアちゃんなどなど…、お茶を飲む暇も無いほど忙しく、当番医4人とも必死に働きました。
午前10時に来院した患者さんを、午後2時にヤッと診る事が出来るくらいの忙しさだったのです。
偶然、小生の患者さんも1人来ていました。
『アラ、先生!明けましておめでとうございます!』
『ああ、おめでとうございます!』と、新年の挨拶を休日診療所でするとは、お互い思いもしませんでした。
一応、応急処置を施して、正月休みが終わった後に、あらためて当院に来て貰う事にしたのです。
当院を開業したての約40年前は、休日診療の当番になった時は、自分の医院で診療する決まりになっていました。
普段、使い慣れている道具を使えたので、安心して治療を行う事が出来たのです。
現在は、市の応急診療所に出掛けて行って、急患の治療をするのです。
何時もの馴れている診療室と異なり、そのほか諸々の道具も勝手が違うので、治療の調子が狂ってしまい勝ちです。
当日もお役目を無事、終える事が出来ました。
ホッと一息と云ったところです。

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