院長の独り言 46 ; CO2排出権取引は慎重に!

三内丸山遺跡、青森県で平成5年に発掘された縄文時代(約5500年~4000年前)の大集落です。

江戸時代にはこの遺跡はもう知られていて、その当時は規模の小さい遺跡と思われていたそうです。

平成4年に、ここに野球場を造る事になり工事を始めたところ、縄文期の大規模集落である事が判明して、ビックリし、急きょ嬉しい発掘と云う事になりました。

テレビや新聞、雑誌などに大きく報道されて、大変な話題になったので、皆さんもご記憶に有ると思います。

今回の話は、この遺跡の事ではありません。

今、話題になっているCO2排出の話です。

炭酸ガスによる地球温暖化で、何やら年平均温度が2,3度も上昇して、南極、北極の氷が溶けだし、海岸近くの平地では住めなくなるとか、農作物に大打撃を与える可能性があるなど、世界中で問題になっています。

どうしたらいいのかと地球温暖化対策の国際会議が開かれて、国連を中心に色々解決策を討論しているようです。

原因は工場からや家庭から出てくるCO2、あるいは飛行機、自動車などを動かす事で発生するCO2など、要するに、生活する為に必要なものの後に、どうしても出てくる廃棄物ですから、『出すな!』と云う事は死ねというのと同じ事です。

しかし本当にこのまま、世界中の人々が生活していると、どんどん気温が上がって地球環境が悪化していくものなのでしょうか。

小生は古墳だとか土器が大好きで、三内丸山遺跡が一般公開されたので早速、見学に行ってきました。

この遺跡は青森市からほど近い丘にあり、冬になると大雪になる程の寒冷地帯です。

縄文期には漁業も盛んに行われていた形跡もあるそうです。

現在、この遺跡はかなり海岸線から離れています。当時の海岸線は内陸に深く入り込んでいたそうです。

発掘された服に至っては、とても貧弱な物で、あれで生活出来たと云う事は、青森辺りは当時、よほど暖かかったと思われます。

CO2など、ほとんど出ていないその当時の方が、今よりよほど気温が高かったと云う事です。

十二単衣を着ている源氏物語の絵巻絵から察すると、平安時代になると寒い時期に変わっていたのでしょうか。

地球の気温のサイクルは、暖かい期間と寒い時期を、緩やかな周期で繰り返している訳で、その事実は我々学校で教わっています。

今はその温かい時期になってきたのではないかと推測する事も出来ます。

化石燃料の枯渇化が話題に上がる昨今、大いに我々も省エネする事は必要です。

なるべくCO2を出さない努力は勿論ですが、今まで日本はその事に関して、世界で一番努力をしている国のひとつです。

これ以上、25%ものCO2の削減を迫り、国民や企業にCO2を出すな出すなと攻め立てるのは酷と云うものです。

地球温暖化を抑えると云う名目で、外国に多額の援助金(排出権取引)などもっての他で、国民と企業が貧乏になるだけです。

国は外国に気を使い、その結果、国民を苦しめて、一体、何が楽しいのですか。

国家が、国民の生命、財産を守れなければ、存在する価値はないと思います。

排出権取引と云う名目で、援助金を濡れ手に泡で貰うとすれば、それを手にした国々がほくそ笑んで喜ぶだけで、外面の良い亭主よろしく、お人好しの日本を尊敬するどころか馬鹿にするだけだと思うのですが…。

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