院長の独り言 22 ; 新幹線の進歩に医療の現実を重ねる

新幹線は東京オリンピックの開催に合わせて、東京-大阪間が開通した超特急です。

それ以来、国鉄いや日本が世界に誇る交通機関である事が現在色々な意味で証明されています。台湾等が、新幹線を輸入して、走らせているのがその証拠です。

私が小学生の頃は東京―大阪間の乗車時間は約12時間も掛かりましたが、高校生の時は6時間、大学生になった時に3時間と、どんどん短縮されています。また、今では国内のかなりの地域で新幹線の路線が整備されてきました。

更には、3時間でも足らずに、もうすぐでリニアモーターカーが登場し、東京―大阪間を1時間半で走ることになるそうです。

若い時は1日24時間では足りず、その倍は欲しいくらいで、仕事や家庭の事で忙しく、テンテコ舞いをしていました。

時は金なりで、交通機関として新幹線は本当に素晴らしく感じていました。

ところが今、70歳を超えてくると時間に余裕が生まれて来たのでしょう。小学生の頃、あのノンビリ走っていた蒸気機関車や電気機関車を、本当に懐かしく感じるのです。

信越本線ではスイチバックしながら、止まるのではないかと思う程、ゆっくりゆっくりと走っていたものです。そのような汽車にもう一度、乗ってみたい欲望にかられます。

顧みて、医学も新幹線のようにどんどん加速度的に進歩していくのでしょう。実際、そうでなければ困ります。

インプラントや人工関節などに代表される様に、欠損してしまった身体の一部が、見た目に蘇るだけでなく、機能の面においても自分の物として使えるのですから、医学の進歩は新幹線と同じで驚きです。

話題のiPS細胞を利用するなどして、心臓、肝臓、そして歯牙の再生治療は、現在、行われていませんが、将来、それらも可能になることでしょう。

現在、医学のリニアモーターカーの代表格は再生医療です。現実の技術の進歩は止められない速さで進んでいますが、時には、蒸気機関車や電気機関車にノスタルジーを感じる気持ちも必要でしょう。そうでなければ、技術の暴走が野放しになる可能性もあるのですから。

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