院長の独り言 276 ; 地球外生命体からのメッセージ!?

小生の一番の趣味は、満天の星が煌(きら)めく宇宙を観察する事です。
残念ですが、最近は都市の光が眩し過ぎて、昔のように、天の川を観れません。
それとも、日本社会が発展した証でしょうか。
宇宙のアチラコチラに、地球のように多くの生命体が存在して、宇宙は生命に溢れていると考えている科学者は多いのです。
一方、その真逆で宇宙は、地球以外には、ゾウリムシの様な下等な単細胞生物すら存在しない静寂な世界であり、地球だけが生命の存在する奇跡の天体と考えている人もいます。
宇宙の事を考えたり、天体望遠鏡を覗いて星を見ている時は、自分にとって本当に楽しい時間です。
随分、昔になりますが、新聞に大きく出た、ある記事がありました。
宇宙のある方向から、一定の間隔で、それも信じられない程の正確な間隔で、パッパッと送られて来る信号が発見されたと云う記事です。
『すわ!宇宙人からのメッセージだ!』と、天文学者を驚喜させた出来事がありました。
ところが、同じ様な信号を発信している星が、その後、続々と発見されてきたのです。
地球外の知的生物体からのメッセージなどでは、有り得なかったのです…。
パルス星といいますが、現在までに1600個ほど発見されています。
天体望遠鏡や電波科学の画期的な進歩により、ここ数十年間で、パルス星以外にも、宇宙の色々な場所でブラックホールなど、新しい発見がされました。
天文学者の研究から、このパルス星は、ブラックホールになり損ねた星と分かったのです。
恒星の中には、寿命が尽きる時に大爆発する星があります。
超大型恒星は大爆発して、ブラックホールになり、ブラックホールになれない程度の星はパルス星(中性子星)になります。
もっと小型の恒星は寿命が尽きると、光を放さない暗い星になり、静かに死んだ星になってしまいます。
パルス星から出る、正確な間隔で放たれる信号はパルサーといいます。
このパルサーは、パルス星が自転する過程で発生するのです。
この自転の正確さは驚くべきで、1年間の誤差は10億分の1です。
あまりの正確さなので、とても自然現象とは信じられなかったのは、当然です。
赤色巨星の寿命が尽きて、爆発した後に、中性子星が残るのですが、この中性子星は超高速回転します。
その時の過程で発生するのがフレア現象、即ちパルス信号と云う訳です。
太陽程度の大きさの恒星は、寿命が尽きる最後に、段々と膨張していきます。
そして、膨張の限界に達すると、大爆発を起こします。
大爆発をした時に、恒星の殆どは宇宙に飛び散ってしまいますが、残骸として残るのが中性子星なのです。
中性子星になるのか、ブラックホールになるのかは、恒星の大きさで決まります。
太陽には、ブラックホールになる程の質量はありません。
我々の母なる太陽の寿命は、約80億年と言われています。
現在、丁度、太陽が誕生してから、寿命の半分である約40億年が経過しているのです。
後、40億年経つと、太陽は火星の軌道まで膨張して、大爆発を起こし、中性子星になるか、あるいは、静かに収縮して、光が消え死を迎える事になるのです。
結局、規則的信号は、知的生物体の信号ではなく、ただの勘違いと分かり、未だ、地球以外の生物体の痕跡は見付けられないでいるのです。
無限と云われている宇宙には、地球に存在するような生物体は、果たして、存在するのでしょうか…。

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