院長の独り言 237 ; 今年初めての冷やし中華
先日、昼食で、今年初めて冷やし中華を食べました。
近頃は、天気さえ良ければ、もう夏。
軽い運動でも汗ばんでしまう季節です。
ましてや、歯科治療をしている時は、緊張しているので、冷や汗も含めて、結構な汗が出てくるものです…。
例えば、歯を削っている時、患者さんが急に動くと、ドリルで舌や頬っぺたを巻き込まない様に、瞬時に身体を反応させて、ドリルを急停止させます。
咳き程度なら良いのですが、急に身体を起こされると、冷や汗が出ます。
話は元に戻って、その日は、雲ひとつなく、太陽が燦々(さんさん)と降り注いでおり、冷やし中華が特に美味しく感じました。
現在、我々が『冷やし中華』として食べている麺は、中国から伝わってきたのではなく、仙台が発祥の地だそうです。
以前、テレビのグルメ番組で、『冷やし中華』発祥の地として、仙台の中華料理屋さんを紹介しているのを見た事があります。
その番組によると、昭和12年の夏に、初めて冷やし中華が誕生したとの事です。
中国は冷麺と云って、日本の冷やし中華とは全然違います。
何で、日本発明の冷やしソバを中華と呼ぶのでしょうか。
多分、日本には、昔から『もりそば』、『ざるそば』、『冷や麦』など、冷たくして食べる麺類が存在していたので、これらとは区別したのでしょう。
先日、旅行した京都では、たまたま訪れたお蕎麦屋さんは、応仁の乱以前から営業していたと言っていましたから、『中華』という枕詞を付けないと、伝統と貫禄の違いで、日本の『ざるそば』に間違えられてしまうのでしょう。
江戸川柳にも、おそばを題材にしているものが、結構、多く見受けられます。
松尾芭蕉、与謝蕪村、小林一茶など蒼々たる俳人達が、歌に詠んでいるところをみると、蕎麦は昔から庶民にとって、大変、馴染みの深い食物だと云う事が理解出来ます。
小生もご多分に洩れず、蕎麦が大好物です。
特に、蒸し、蒸しした暑い日は、シャキンと冷えた『もり』や『ざる』は食欲をそそります。
しかし、人間は贅沢な生き物です。
夏、冷えた蕎麦やうどんばかり食べている、何となく物足りなく、飽きてしまいます。
矢張り、冷やし中華も食べたくなってしまうのです…。
これは麺類だけの話で、夏にカレーも美味しいものです。
我が国は、世界に誇る、ユニークで美味な食べ物には、本当に事欠きません。
特に、海外旅行に行くと、よく理解できます。
外国で、日本の料理より美味しい食べ物に、滅多にお目に掛かる事はありません。
食べ物だけでなく、工業製品でも、世界に誇れるものは、数えれば切りがありません。
今回の大震災で委縮する事なく、われわれ日本人は、全ての面で、もっと自信を持って生きていくべきです。
自信を以って、遣るべき事に集中すれば、自ずと道は開けてくるものです。
これは、小生の経験談でもあります。
本当に日本人で良かった!!