院長の独り言 198 ; 東北地方太平洋沖地震について(その1)
3月11日(金曜日)、午後2時半30分頃、治療中に突然、グラグラ…。
目眩(めまい)かと思ったら、地震です。
揺れは直ぐ終わるかと思いきや、ますます強く揺れ出してきたのです。
患者さんもスタッフも全員、真っ青。
しゃがみ込んだり、壁に掴まったり、しばらく全員、ジッとしていました。
随分、長く、強い揺れを感じましたが、多分、2分間程度の揺れだったと思われます。
ヤッと揺れも収まって、一同、目を見合わせて『凄かったね~』、『怖かったね~』。
お互い顔面蒼白です。
しかし、みんな怪我も無く無事だったので、ようやく笑顔が出たのでした。
何度かブログに書きましたが、自分の長い人生で、三河島断層地震以来の大きな地震に遭遇したと云う事になります。
診療室に一緒にいた患者さんも、スタッフも、こんなに揺れた地震の経験は初めてだそうです。
一応、歯科用ドリルや歯科用CT、パソコンなどの機械類は勿論、電気、水道もどうやら無事のようで、またひと安心したのでした。
笑顔が戻ったのも束の間、結構、大きな余震が何度か起こってくるので、気持ちの悪い事、この上ないと云うか、ドキドキしてしまいます。
テレビでは、地震学者が『あまりにも大きな地震なので、余震と言っても今までの経験値からは想像出来ないほど、大きな揺れがくるかも知れない…』と真剣な顔で言うので、余計に心配してしまいます。
『私もマグニチュード8.8(M8.8)という、巨大地震の経験が無いので、何とも云えません…』と彼は付け加えたものですから、『もう大丈夫!』といった答えを期待していたアナウンサーも更に不安そうにしていました。
アメリカの調査によれば、M8.8以上の巨大地震は、世界規模でみても殆ど起こらない大きな地震だそうで、1900年以降、たった7回しか起こっていないそうです。
大地震の代表格である関東大震災や関西淡路大地震でも、この地震よりズッと規模は小さいのです。
1900年以降の巨大地震を調べてみると、1) チリ大地震(1960年)M 9.5、 2)アラスカ大地震(1964年)M9.2 、 3) スマトラ島沖大地震(2004年)M9.1、 4)カムチャッカ半島沖大地震(1952年)M9.0、そして今度の『東北地方太平洋沖地震』のM8.8で、このマグニチュードの地震は他に二つ起こっています。
以上、7回です。
夕方6時半頃、診療室を出て、帰路に着いたのです。
普段は約30分間で帰れるのですが、通勤で通っている甲州街道は車がほとんど進まないほど混雑していて、今日は驚く事に自宅に着いたのは午後9時半を過ぎていました。
勿論、携帯電話も全然、繋がらなかったので、自宅に連絡は一切とれず、何とか自宅にたどり着いた我々の疲れた姿を見て、家内は安堵したようです。
(次回に続く)