院長の独り言 197 ; 重力の不思議
物が棚から落ちてきたり、雪が空から降ってきたり、つまり落ちると云う事に我々は違和感を感じません。
ごく自然な現象と捉えて、当たり前だと思っていますが、よくよく考えてみると『何故、物は落ちるのか?』、不思議と言えば不思議ではありませんか。
教科書的には、物体に重力が働いているからだと説明されていますが、物体に何故、重力が働くのか、ハッキリとは証明されてはいないのです。
ニュートンは、リンゴの果実が木から落ちるのを見て、万有引力の法則を発見したと言われています。
重力と万有引力が同じものだと、よく誤解され勝ちです。
重力と云う現象は別に、ニュートンが発見した訳ではないのです。
物が下に落ちる現象(地球上での事ですが)は、ニュートン出現より、かなり以前から研究されているのです。
繰り返しますが、重力の現象は分かっているようでも、何故、生じるのか決定的なハッキリした理由は、まだ証明されていないのが現状なのです。
ただニュートンは、地球の中心に引っ張られる力が働く、所謂、物体と地球との間に働く力、それが万有引力だと提唱したのです。
万有引力は物体と物体が引き合う力の事で、それに遠心力などが加わった力が重力と言われています。
かのアインシュタインが相対性理論を発表して、重力の起きる本当の理由の解明に一歩、近づいた事は確かなようです。
今回のブログで言いたい事は、ここからです。
下アゴの歯は、上アゴの歯が抜けてしまって、噛む相手の歯が無くなると、重力に逆らって上に伸びてきます。
この重力に逆らうと云う事は、大変な力が必要だと私は思うのです。
我々は常に地球の重力に引っ張られているので、下半身に多くの血が流れて行きます。
また、踏ん張っているので筋肉が強くなりますが、無重力の状態で一ヶ月間もいると、立てないくらい足の筋肉が萎えてしまうのです。
歯はアゴ骨にシッカリと支えられているにも拘らず、重力に逆らって浮いて出て来るのですから、歯がどんな力で重力に逆らっているのか本当に不思議です。
ちなみにアゴ骨にしっかり埋まっている歯を抜くのは大変な重労働で、簡単には抜歯する事は出来ません。
この身体の不思議な力は一体、何なんでしょうね…。
タケノコなどの植物も、重力に逆らって空へ向かって伸びて行きます。
重力の凄いのは、屋上から飛び降りれば直ぐ実証されます。
その凄い力に打ち勝って、歯も植物も伸びて行くのです。
本当は重力の力は弱いのかも知れませんね。
重力は、水戸黄門のように強い(重い)ものに厳しく、弱い(軽い)ものに優しい力が働く現象なのかも知れません。
重力がそのような力だとすれば、非常に地球の自然にマッチしている力のように思います。
勿論、宇宙にも、です。
小さい物には負荷は小さく、大きな物には負荷が大きく掛かる訳ですから、大きい生物は自然界にあまり増える事は出来ないでしょう。
結果、地球は安泰と云う事です。
全く重力が存在しなかったら、身体の筋肉が萎えてしまい、生物は生存出来ないでしょう。
この宇宙の偉大な力は、一体、何なんでしょうか…。