院長の独り言 115 ; 間近に雷が落ちた!
70年間も生きていると色々な経験をします。
唐の詩人、杜甫が『人生を70歳まで生きる人は古来、希(まれ)である』と云い、その事から70歳を『古希』としてお祝いするくらいですから…。
本日(6月30日)、久し振りに八王子で大きな雷が鳴ったので、ハッと嫌な雷の思い出が脳裏を過ったのです。
それは中学2年生の時の話です。
バスケット部の部活が終わって、学校を出た時は晴れていたのですが、10分位、皆で歩いていたら、にわか雨が降り出しました。
そこで3人の友達と蕎麦屋の軒先で雨宿りをしていたところ、『バァン!』と物凄い大きな音が近くでしたのです。
急でもあり、あまりの衝撃だったので、一瞬、何が何だか訳が分からなくなりました。
近くに飛行機でも墜落したのかと思ったくらいの衝撃だったのです。
お互い真っ青になった顔を見合わせた途端、目が点になってしまいました。
全員の髪毛が逆立ってしまっていたのです…。
しかし、状況が全く飲み込めず、皆ただ茫然としていました。
次第に、周りの人が集まってきて、『ビックリした!君たち大丈夫かい?』と心配そうに、逆立った我々の髪毛を見ていました。
2、3分経ってはじめて、自分達が雨宿りしていた軒先のすぐ横の電柱に設置してあったトランスに落雷した事が分かったのです。
大人になってからも3人が会った時は必ず、まず、この雷の話が出る位に、忘れ難い出来事になりました。
それ以来、雷が恐ろしくなってしまい、遠方で雷鳴が轟くと、直ぐに建物の中に入ってしまう習慣が身に付いてしまいました。
小さい頃は雷が鳴ったり、稲光で光ったりすると、窓を開けて手を叩いて大喜びしていたのですが…。
一度でも間近で落雷に遭うと、一番怖い場所は何処かとの問いに『何と言っても、高い山の頂上か、あるいはゴルフ場の広いフェアウェーの真ん中だ!』と答える人が多いものです。
滅多にないのですが、自分もゴルフ場で遭遇した時は、そそくさと被雷針小屋に逃げ込む事にしています。
新聞で偶に、山の尾根やゴルフ場で被雷して、気の毒にも命を落としているハイカーやプレーヤーの記事を読む事が有ります。
雷の電圧は物の本によると、200万~10億ボルト、電流の強さは1000~20万アンペアと載っています。
直接、雷に当たったら、ひとたまりも有りません…。
世界では毎秒100回もの落雷が発生していて、日本では年間、約20人、世界では千人程度の人が落雷によって犠牲になっているそうです。
雷の話題の次いでですが、石川歯科が在るビルにも、15年程前に雷が落ちた事があるのです…。
ビルの屋上に被雷針が設置してあったのですが、診療室の3階と4階に3台置いてあった電話が全て焼け焦げて、使い物に成らなくなりました。
幸い、診療室全部の器具に、落雷被害時の補償保険に加入していたお陰で、費用は掛からずに電話の受信器を交換する事が出来ました。
近所で、当院の患者さんでもある人が偶然、落雷の瞬間を見ていて『お宅のビルに雷が落ちたけど、ビルの被雷針から閃光が走った!』と後で教えて呉れました。
しかし、その時、部屋の中にいた我々スタッフには、大した衝撃は有りませんでした。
被害は電話の受信器だけで済んだので、その時はホッと胸を撫で下ろしました。
初夏の八王子は比較的に、雷が多く発生する地区ですが、今年の夏は雷が全く発生しないで、落雷の被害者が出ないように…と、心から願っています。