院長の独り言 402 ; 亜熱帯の日本
今年の夏は、暑いだけではなく、湿度の高いのには本当に身体が参りました…。
熱中症にかかった人も、例年と比べて、今年はダントツに多いそうです。
エジプトやインドは、50度近い気温も稀では無いそうですが、湿度が低いので、日陰に入ってしまえばあまり辛くはないそうです。
暑いだけでは、熱中症に、そうそうならないものです。
暑さだけでは、熱が体内に籠(こも)らないからです。
暑さに加えて、湿度が高い場合は、身体の表面から汗が出にくくなります。
カラっと、皮膚表面が乾燥していれば、汗が、体表の汗腺からドンドン蒸発してくれるので、体温が高くなっていく事を防いでくれます。
そうそう、熱中症といえば、昔の話ですが、小学校の朝礼で、自分は日射病になり、脳貧血を起こして卒倒したことがありました。
当時は毎日、必ず校長先生の朝の挨拶がありました。
たまたま、その日の朝礼があまりにも長かったのです。
夏休みが終わって、2学期の始まりの日でした。
2学期の初日と云う事もあって、校長先生も張り切って、生徒に気合いを入れたかったのでしょうか、いつもの朝礼より3倍は長い話でした。
それも、教訓めいた真面目な『お話』で、つまらなかったのです。
生徒みんな、校長先生の話に聞くのに、全く乗り気が無く、私も全く集中して聞けなかったのです。
その上、運悪くその日は、朝から強い日差しがギラギラ照りつけて、気温がドンドン上がりました。
当時は、生徒数が今より格段に多く、校庭目一杯、ぎっしりと生徒が並んでいたので、ムンムンしていたのです。
そして、太陽の強い照りつきによる高温で、列のあちこちで、『気持ちが悪い…』と言って、しゃがみ込んでしまう生徒が続出してしまいました。
私も、頭がボーとしてきたのですが、ここで座り込んだら男の恥だと思って必死に踏ん張って、やせ我慢をしていたのですが‥•。
気がついたら医務室のベッドの上でした。
そばの友達の話によると、仰向けにバタンと倒れたそうで、かなり大きな音がしたそうです。
今、アホになったのは、そのせいかも知れませんね。
おまけに大きな『タンコブ』が出来て、みんなに揶揄(からかわれ)たのは言うまでもありません。
丁度、男気が出て来た小学校4年生のお粗末な思い出です。
ところで、熱中症と日射病の違いが分かりますか。
とんと、この頃は日射病と言わなくなり、もっぱら、熱中症ばかりです。
前者は読んで字のごとし、太陽の強い光により体温調節が出来なくなり倒れることです。
その他、色々な理由から体温調節がうまくいかなくなる場合があります。
例えば、自宅の中の環境次第でも、体温不調を起こす場合もある訳です。
要は、日射病も熱中症の一つと云うことです。
暑さが原因で起こる体調不良を熱中症といいます。
熱中症を馬鹿にしていると、トンデモナイことになりますよ。
特に、今年のように、湿度が高い年は、暑い場所を避けると同時に、水分や電解質を常に補給して体温調節に注意して下さい。
それにしても、年々、日本は暑くなりますね。
亜熱帯の日本に住むことに、なりそうですね…