院長の独り言 399 ;友人のペルシャ絨毯

友人が自宅を新築したので、是非、見に来てくれと、お誘いがかかりました。
新しい応接間には、素晴らしい絨毯が誇らしげに敷いてありました。
『すごいですね!素晴らしい!ペルシャですか?』
『トルコ絨毯で、車一台分かかりました』
確かにトルコの絨毯はペルシャに匹敵する素晴らしい芸術品です。
私は絨毯と言えば、何と言ってもペルシャ絨毯が世界一だと思っていました。
ペルシャ絨毯は、ヨーロッパでも、アメリカでも、日本でも、昔からその人気は大変なものです。
私も絨毯を買うなら、ペルシャ絨毯以外無いと思っているのですが、6帖程度の大きさでも、大変、高額なので、デパートの家具売り場に展示してあるペルシャ絨毯を目で楽しんでいました。
トルコ絨毯も高いのでビックリです。
ところで、ペルシャ絨毯は、庭園をイメージして織っているのをご存知でしたか?
そんなこと分かり切った事だとお叱りを受けそうです。
勿論、ペルシャ絨毯でも、ラクダ、鹿、ライオン、オウムなどの柄がありますが、庭園のデザインが、何と言っても、圧倒的です。
しかし、庭園に、花や草木が幾何学的に織り込んでいる絨毯が九割でしょう。
何故、庭園のデザインが圧倒的に多いのかと言うと、思うに、イランは我が国と異なり、砂漠地帯で植物が育ち難いのでしょう。
日本のように簡単に庭に草花と云う訳にはいきません。
日本人が考えているよりズーッと花や木に対してイランの人は夢があり、関心があるのではないでしょうか。
日本では、花や木々が一年中あります。
植物は、我々の周りに、当たり前に存在するので、植物を絨毯のデザインにしようと云う発想が、あまり出てこないのかも知れません。
花や木を見たければ、日本では苦労して絨毯にする必要がありません。
簡単に、庭に植えたり、花瓶に生ければ良いのですから。
イランの人には申し訳ありませんが、却って、鳥取の砂丘に出かけて見てみたい気がします。
イランでは、何しろ絨毯の生産は千年以上の歴史があるそうですから、その完成度は大変なものです。
テレビなどでよく見ますが、イランの女性が大きな絨毯を織り込んでいる手つきには、感心と驚きのひと言です。
友人の高価なトルコ絨毯を見せつけられた以上、いつかは素晴らしいペルシャ絨毯を探して、是非、手に入れたいと思っています。
無理かな…

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