院長の独り言 278 ; 自宅を建て替えるので、息子のマンションに居候中

とうとう、40年間、住んでいた我が家のアチコチに、ガタがきてしまいました…。
40年前、親父の知り合いである大工さんに建てて貰った、純和風の二階屋です。
わたし自身が設計した家なので、自宅に対する思い入れは半端じゃありません。
この純和風の二階屋は、数年前から見た目から、明らかにどうにかしなければいけない状態にはなっていたのです。
金属製のベランダは、ペンキが剥げて醜(みにく)く、早くリホームか、あるいは、建て替えるべきだと、家族から指摘されていました。
しかし、思い入れのある自宅を壊してしまうのに、ズーッと躊躇していたのです。
確かに、外見だけでなく、居間の土台部分や現在、納戸になってしまった二階の子供部屋の床も腐っていました。
部屋のアチラコチラに隙間(すきま)が出来てしまい、『絶対にガス中毒にはならない構造』になったと、皆にカラカわれていたのです。
私だけが、中々、家の立て替えに踏ん切りがつかなかったのです。
ところが、今回の東日本大震災で、ついに重い腰を上げざるを得なくなってしまいました。
40年前は、耐震建築などと五月蝿(うるさ)く言われていませんでした。
確か、今から20年くらい前から、耐震、耐震と言われ出したのです。
勿論、我が家は、耐震構造など真剣に考えて建ててはいません。
関東地方に震度6クラスの地震に見舞われれば、近所でウチだけが崩壊するのではないかと脅かされていました。
『ヨシ!一丁、やるか!』と決心して、家内と住宅展示場を見て回り、9月から家の建て替え準備に入りました。
暫くの間、息子のマンションに、夫婦で世話になる事になったのです。
息子の部屋は13階です。
今まで、高層マンションなどに住んだ経験がありません。
13階に寝泊まりする事に対して、前々から、興味津々(しんしん)ではいたのです。
実際に住んでみて、ビールを飲みながら、高層階から夜景を見ていると、ある種の新鮮さを感じます。
窓から外を見ると、あまりに遠くまで見えるので、仰天してしまうのです。
近年、若い夫婦が高層マンションに入居したがるのも、理解出来ると云うものです。
私も20歳、若かったら、高層マンション暮らしをしてみたかったと今、思っています。
まさか、多摩から副都心の新宿の摩天楼が見えるとは、思いませんでした。
ベランダに出ると、気持ちの良い、爽やかな風が、頬をなでて呉れます。
新居の完成する半年間、13階からの景色を楽しみたいと思っています。

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