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院長の独り言 293 ; 足の怪我がキッカケで…

歯科医院開業から約40年間、歯の治療やクリーニングで通って頂いている患者さんは、私と同じ年代なので、治療に来ても、歯の治療もソッチ除けに、衰えてきた身体の話になってしまいます。
ある患者さん、つい最近、自分では全く平気だと思っていた階段で躓(つまづ)いて転んでしまったそうです。
その時、足の臑(すね)を強く打ってしまい、大きな青アザが出来てしまったのです。
『凄く痛かったけど、足の骨を折らなかっただけでも、まだ不幸中の幸いだ』と嘆いています。
そして、『先生も注意をした方が良いよ!』と警告されてしまいました。
私も一寸した段差に、最近、よく引っ掛かるので、転ばないように注意しています。
足を骨折して、寝たきりになってしまう方も多いとの事。
60代までは、段差に躓くなんて、ちっとも気にしなかったのに…。
若い頃は、スポーツ大好き人間でしたので、体力には自信があったからです。
小学生の時は、休日になると、日が暮れるまでバットを振り回して、近所の友達と野球の真似事をしていましたし、中学校に入学して直ぐに、バスケットボール部に入り、中高一貫校でしたので、高校を卒業するまでの6年間、コートを走り回わっていました。
自分は小学生の頃、背の高さが低い方でした。
バスケットボールをやると、背が伸びると聞いたので、何とか背が高くなりたい一心で、バスケット部に入部したのです。
ところが、中学2年生になった頃には、本当にニョキニョキとタケノコのように背が伸びてきて、あれよ、あれよと云う間に、自分より背の高かった友達たちを追い越してしまったのです。
自分より悪友が魂消(たまげ)ていました。
大学に入ってからは運動部には入らなかったのですが、水泳やハイキングなどで身体を常に動かして鍛えていたので、風邪などには、ほとんど無縁だったのです。
自慢になりますが、開業してからも、身体の不調で休診した事は一度もありません。
それほど体力に自信があったのに、いま現在、自分で考えているほどに、足が上がらなくなってしまったのです…。
70歳を超えてからですが、自分では10㎝ほど足を上げたつもりが、実際は5㎝程度しか上がっていないで、段差に引っ掛かってしまうのです。
午前の診療を終えて、昼休みにテレビ番組を見ていたら、聖路加国際病院の名誉院長である日野原重明先生が映し出されていました。
ニュースによると日野原先生は、10月4日に満100歳になられて、未だ現役で頑張られているとの事でした。
一方、私はと云えば、情けない事に、階段などの段差があるところは、用心深く手すりに掴まっている状態です。
日野原先生のように自分より年配の方で、ビックリするほど若々しく、元気な先輩が世の中に沢山いらっしゃいます。
日野原先生の元気な姿を見た途端、小生は弱音を吐いていている場合ではない!と思ったのです。
随分前に買い込んだ鉄アレーを納戸から出してきて、毎朝、身体を鍛える事にしたのです。
せめて、手すりに掴まらないで、階段を上り下りしたいのです。
そして、なるべく長く、元気に患者さんと接したいと思っています。

院長の独り言 292 ; アワビはやっぱり刺身でしょう

先日、ゴルフが終わった後に、大学時代の友人4人と一杯飲みながら、『俺たち、長生きしたお陰で、随分、色々な料理を楽しんできたけど、どの国の料理が一番、美味しかった?』となったのです。
敗戦で、成長期には、美味しい食べ物どころか、満腹になるのは稀であった4人。
食べ物に関しては、特に貪欲(どんよく)です。
喧々諤々、口角に泡を飛ばしながら、いい歳をしたオッサン達が、いつものゴルフ談議そっち除けで、『あれが美味しかった。これが口に合わなかった』と料理の話に夢中になったのです。
皆、社会人になってから以後、日本各地は勿論、外国にも、学会や旅行で随分と旅行しています。
我が国の類(たぐい)まれな経済成長の恩恵を受けて、様々な美味を楽しむ事が出来ました。
夢中で話しているうちに、異国の料理に共通しているのは、グツグツと煮込んだり、油で揚げたりする、熱を通したものが主流で、『折角の素材が勿体ない!』となったのです。
中華料理屋で立派なアワビが、干しアワビにされて煮込みで出てくると、ガッカリします。
『冷酒と一緒に、刺身にして食べたいなぁ~』なんて…。
日本でも火を通した料理を勿論、食べますが、外国と違い、われわれ日本人は刺身や寿司のような生(なま)の料理をよく食べます。
小生、外国旅行に行って、脂っこい料理が続くと、一番、恋しくなる料理は、やはり胃袋に優しい刺身や寿司、蕎麦(そば)やうどん、そして、白いご飯と味噌汁の和食です。
ところが、刺身のような生ものは、少し古くなると、生臭さが増してくるものです。
それを口にすると、しばらく生ものは食べたくなくなってしまいます…。
小生、大好きだった生の鳥貝を食べて、大当たりしてしまい、酷(ひど)い目にあった事がありました。
それ以来、鳥貝は見るのも嫌になってしまったのです。
東京は海が直ぐ近くなので、新鮮な魚介類が簡単に手に入り、私などは幼い頃から、生の魚や貝を食べ慣れていましたが、それでも鳥貝に当たってしまいました。
刺身は新鮮でなければ本当に駄目ですね。
東京のデパートで買った鳥貝でも当たったくらいですから、それ以来、外国では生の料理は口にしないように注意しています。
日本で、生の料理を多く食べるようになった理由は、冷凍技術の進歩も確かですが、国中、海に囲まれていると云う特殊な環境なので、海産物は豊富に獲れるし、保存剤として、塩が自前で、大量に調達出来たからでしょう。
特に調味料として、日本独特の醤油とワサビが発明された事も、生ものが沢山食べられるようになった大きな理由だと思うのです。
醤油とワサビが無かったら、こんなに日常的に、魚介類を生で食べるのは考えられません。
料理をあっさり味にするソイソース(醤油)は、世界のどの国の食堂にも置かれている調味料となりました。
交通機関や冷凍技術の発達した現在、日本だけでなく、世界中の何処へでも、新鮮なマグロやカツオを運ぶ事が出来る時代です。
その結果、最近は、寿司と醤油がセットで、世界中に輸出されています
スペインを訪れた際、マドリードで『Sushi』の看板が、大きく出ていたのを思い出します。
小さい頃から生の魚介類を食べ慣れていない外国人でさえも、寿司の虜(とりこ)になる世の中です。
本音で言えば、この生で食べる魚や貝の美味しさを、私は外国の人にはあまり知られたくないと思うのです。
あまり人気が出てくると、美味しい刺身やお寿司が、小生の口に入らなくなるか、心配だからです。
特に、美味しいものに目がない中国人が、寿司の魅力に気付いてしまうのが心配です。
日本には世界一の養殖技術があり、450万k㎡に及ぶ膨大な経済水域を保有しているので、たとえ天然の魚介類が少なくなり、手に入りにくくなったとしても、世界中の魚介類好きの口を賄(まかな)えるだけの量を、我が国では、養殖出来るでしょう。
結局、4人の料理に関する馬鹿話は、どこの国の料理も甲乙つけ難し、大変美味しいという平凡な結論でお開きと相成りました。
ワーワー言い合って、時間の無駄(?)でしたか…。

院長の独り言 291 ; みんな楽して健康になりたいですよね…

あらゆるマスコミ媒体で、健康関連グッツあるいは健康食などが、沢山紹介されています。
あれだけ毎日、広告を出しているのですから、多くの人が購入しているのでしょう。
簡単に腹回りの贅肉(ぜいにく)が落ちて、楽をして腹筋が出てくるなどと、ついつい購入したくなるような歌い文句、殺し文句で視聴者に迫ります。
財布のヒモも緩みます。
ところが、周りの友人から健康器具や健康食品を買ったと云う話は、殆ど聞いた事がありません。
多分、努力をしないで、簡便にダイエット出来る器具を使っている人は、あまり周りに言いたく無いのでしょう。
効果が目に見えてくれば、まだ良いのでしょうけど、逆に太ってしまったりしたら、その無精さを笑われてしまいます。
考えてみれば、知人で劇的に筋肉がついてきた人とか、お腹が見事に引っ込んできた人には、トンと会った事がないのです。
グッツ宣伝の『ビフォー&アフター』では、見事に変身しています。
小生、このところ体力も衰えてきていますし、腹回りも立派になってきました。
友達のドクターに相談しても、『健康だよ。大丈夫!大丈夫!』と言われて、マトモに相手にして呉れません。
実を言うと、私も自転車型のダイエット器具を買い入れて、朝に、晩にと、一生懸命、自転車を漕いでいたのですが•••。
さらに恥ずかしながら、肝臓に良いからとウコンを飲んだり、癌になりにくくなると言われてスッポン錠を試したりしましたが、今は全部、止めてしまいました。
40年前、まだ健在だったお袋が、近所の仲良し友達から、身体の全てに良い(?)という謳い文句の『紅茶キノコ』と云う、魔法の飲み物を分けて貰ってきました。
瓶いっぱいの溶液の中に、キノコの様な茶色の物体が浮いています。
本当に気持ちの悪い、毒キノコのお化けのようです。
その液を一日、何回か飲むと、高血圧、動脈硬化、白内障や歯周病、挙げ句の果ては、癌にならない身体になると、健康雑誌や新聞に当時、大々的に書かれていました。
かくして、日本中で、この『紅茶キノコ』健康法は、大ブームになったのです。
私は『紅茶キノコ』を見た目だけで気持ちが悪くなり、とても飲む気はしませんでしたが、お袋だけは暫く飲んでいたようです。
しかし、いつの間にか、この『紅茶キノコ』は日本中から消えてしまいました。
この『紅茶キノコ』が、健康に関する民間療法の火付け役だったのです。
『紅茶キノコ』をキッカケに、数え切れない程の健康食品や健康器具が、世の中に出まわりました。
健康系雑誌も多く出回っています。
皆さんご存知の通り、アメリカでは、我が国のような健康保険制度がありません。
アメリカの一般庶民は、日本のように気軽に病院にかかれません。
なぜなら、医療を享受するには、目の玉が飛び出るほどの高額な費用が必要だからです。
結果として、日本とは比べものにならない程に、民間療法が人気なのです。
民間療法に過度の期待をするのは、トラブルのもとですね。
アメリカと比べて、われわれ日本人は国民皆保険のもと、高度先進医療を含めてほとんどの治療方法を、誰でも安心して、しかも比較的安価に受けられるので、大変恵まれています。
この保険制度が崩壊しないように、守らなければならないとつくづく思うのです。

院長の独り言 290 ; 最近、太ったねぇ~

一年振りのクラス会で、『一年前より太ったんじゃないのか?』と指摘されてしまいました。
最近、一番、気にしていた事なので、久し振りに会った友人に改めて指摘されて、『やはり、そう見えるのか…』と焦ってしまいました。
ゴルフ仲間は、『恰幅(かっぷく)が良くなって、ボールが飛ぶようになったのだから、太って羨ましいな!』と、こちらが気にしているのを知っているくせにカラカいます。
ボールが飛ぶのか、飛ばないかは、実は、体重の重さにあまり関係無いのです。
太ると身体の切れが悪くなってしまい、逆に、ボールの飛距離は落ちてしまうものです。
私は酒好きで、特に最近は、毎日、晩酌をしていたのです。
『休肝日』を作らなければいけないと思ってはいたのです。
血液検査の結果も、あまり芳しくありません。
小生は、3~4カ月に1回、息子に採血をして貰って、主要検査項目だけでなく、感染症や腫瘍マーカーのチェックもしています。
身体の事を考え、体重を少し落とそうと、アルコールを控えてみました。
ところが、お酒を控えた事により、食べる量が増えてしまい、却って、体重が増加してしまったようです…。
しかし、家族から、『たとえ食べる量が増えたとしても、お酒を控えた事が、体重増加の原因では有り得ない!』と指摘されてしまったのです。
『運動不足が原因に決まっている!』と指摘されてしまいました。
認めたくはないのですが、潔(いさぎよ)く運動不足を認めざるを得ません。
理由は、家の建て替えで忙しくて、ゴルフもご無沙汰していましたし、運動らしい運動は、全くと言っていいほどしていません。
実は、40年前に、当時、ヘビースモーカーだった私は、タバコが身体に良くない事を知り、一日にして、禁煙に成功した経験があります。
それ以来、今日まで約40年間、タバコとはオサラバしています。
別に自慢しているのではありません。
周りの愛煙家の友達から、『タバコを無理して止めると、食事が進み太るぞ!』と脅かされていたのです。
折角、頑張って禁煙したのに、その結果、太るようではどうしたもんかと大いに悩んだのです。
ところが禁煙してから何年経っても、体重は増えず、却って、少し痩せる傾向になったのです。
その出来事が頭の中にあったので、タバコと同じ嗜好品であるアルコールを控えれば、体重も減ってくるのではないかと思ったのです。
しかし、ことは上手く運ばず、逆に体重は太り気味です。
タバコを止めた時には体重は減少したのに、アルコールを控えても痩せません。
予想外の結果に内心、驚いていたのです。
太り気味になったのは、家族が指摘しているように、多分に運動不足が原因なのでしょう。
何とか5~6キロ、体重を落としてみようと、毎日、鉄アレー(ひとつ2㎏を2個)で運動する事を家族に宣言しましたが、正直、いつまで続くのやら、自分でも自信がないです…。
テレビショッピング番組でも、家庭で簡単に出来る運動器具が花盛りです。
自分も手に入れてやってみようと思いましたが、恥ずかしながら、長続きする自信が全くありません。
毎日、朝に晩にと、ウォーキングをしている人は偉いですね。
本当に感心と尊敬の眼差しで見てしまいます…。
歯科医師として、現役を続行するために、本気で痩せるぞ!

院長の独り言 289 ; 『サメの歯が羨ましい!』と訴える患者さん

歯周病で治療中の患者さんと歯の大切さについて雑談中。
患者さん曰く
『何度も歯が生えてくるサメは、実に羨ましい。
サメのように何度も歯が生え変われば、私もこんなに苦労しないのに…。
もっと若いうちから歯を大切にしておくべきだった』
と、グラグラになってきた歯を嘆きます。
サメの歯は、この患者さんが羨ましがるように、一生涯に何度も生え変わります。
一匹のサメが、一生で生え変わる歯の数は何千本を軽く超えると言われています。
サメのアゴには、何列もの歯列が存在していて、その歯列に沢山の歯が並んでいます。
獲物を襲った際に、最前列に生えている歯列の、一本の歯でも損傷してしまうと、歯列ごと、その後ろに控えている歯列と交換してしまうのです。
その結果、サメが一生涯に生え代わる歯は、膨大な数になってしまい、何千本以上も生え変わるとされています。
まるでオートマチィックの部品交換のようです。
サメの歯はなぜ、このような構造になっているのでしょうか。
実は、サメの歯の由来を考えてみると、歯が何度も生え変わる事は、一つも羨ましくないのです。
サメの歯は、鱗(うろこ)が変化したものなのです。
われわれ人間の歯は、アゴ骨の中に入っているので丈夫です。
お陰で、硬い物でも噛み砕く事が可能です。
ところが、サメの歯は、皮膚の変化した鱗に由来しているのですから、あんな獰猛(どうもう)で、海の王者に見えるサメは、見た目とは似ても似つかないほど、その歯は脆(もろ)いのです。
人間の歯の歯根に相当する部位が、サメの歯には、全く無いのです。
サメの立場からすれば、一生に二度しか歯が生え変わらない人間の歯の方が、よほど羨ましいと思うのではないでしょうか。
サメは硬い物はおろか、殆どの獲物を咬み砕けないからです。
鋭い歯で獲物を捕獲したサメは、ほ乳類のライオンのようにバリバリと噛み砕いて咀嚼出来ず、丸呑み状態なのです。
獲物を捕獲する度に、直ぐ歯を痛めてしまい、交換しなければ生きていけないのです。
サメを羨ましいなどと、努々(ゆめゆめ)思わない事です。
かれらは、獲った獲物をゆっくり味わいながら食べる事が不可能な、可哀想な生き物なのです。
人間は、歯の管理を入念にすれば、一生、硬い物でも、何でも噛み砕いて、食事を楽しめるのです。
われわれ石川歯科のスタッフ一同は、患者さんが毎日、美味しく食事が出来るように、ささやかながら、そのお手伝いをさせて貰っています。
歯の事で、何かお悩みがあったら、是非、ご相談下さいね。

院長の独り言 288 ; 男女の差

先日、あるテレビ番組を見ていると、綺麗な女性タレントが、実は男性だと分かって、ビックリしました。
男女の違いが希薄になってきたのでしょうか。
染色体の数から言うと、人間の染色体の数は、46 です。
女性の性染色体はXXですが、男性のそれは、XY染色体という、おかしな(?)性染色体があるのです。
男女の違いは、この一つの染色体だけに由来するのですが、男女の外見も、考え方も、全く異なります。
勿論、同じヒト科ヒト属なのですが、考えようによっては、(男女は違った生物なのかも知れない?)と、ズーッと考えていました。
ある出来事に対して、男性の感じ方と女性の感じ方が同じだとするのは、大変な錯覚だと思います。
だから、考えように依っては、この世は大変、面白いのだと思うのです。
ところが、見た目が女性の様な男性が、数多く出現してきました。
確か、ある有名な生理学者が、医学的に考察すると、女性的男性は将来、激増するのではないかと危惧していました。
本当でしょうか。
もし本当だとしても、小生が思うに、外見は変えられても、内面は絶対に変えられないと思うのです。
男の場合、何か深刻な悩み事が発生した時に、自分ひとりで解決しようとする人が多いそうです。
これは決して自慢できる事ではありません。
変に同情して、解決に割り込むと、却って、お節介と嫌われてしまうのでは、敵いません。
女性の場合は反対に、困っている時に相談に載ると、親切な人だと思われて、株が上がります。
自分は男ですから、男性の考えに固執している時に、女性の意見を聞くと『目から鱗』になる場合があるのです。
思いもよらない意見を聞いて、あらためて自分の考えだけに固執してしまうのに、反省してしまいます。
何故、男女で考え方が異なるのでしょうか。
よく言われる事ですが、大脳は右脳と左脳に分かれていて、右脳は感情を司り、左脳は言語中枢や理性を司ると言われています(理性を司るのは本当かどうか分かっていません)。
その右脳と左脳を連絡しているのが脳梁です。
この脳梁が、男女で大きな違いがあります。
女性は、男性と比べて、この左右の脳を繋(つな)いでいる脳梁が、断然に太いのです。
例えれば、川で遮(さえぎ)られている、右の町と左の町を連絡している橋が、立派な大きな鉄橋(女性の脳梁)と細い丸太橋(男性の脳梁)の違いの様なものです。
大きな鉄橋は、左右の町の情報を、お互いに充分に伝える事が出来ますが、過多になり過ぎるかも知れません。
細い丸太橋は、情報が偏り勝ちになるでしょう。
女性は脳梁が太く、色々と考える時、左右全体の脳を使っているので、理論と感情が交じり合います。
良く言えばバランスのとれた意見が出ますが、悪く言えば纏(まと)まりのつかない場合も出てきます。
一方、男性は言語中枢のある理性的な左脳を中心に、物事を考えると言われています。
意見が一方的になり勝ちですが、嵌(はま)れば理論的で、冷静な考えと云う事です。
しかし、女性は大脳全体で考えるので、言い争いになれば、男性は女性の足元にも及びません。
神様は、わざわざ、男女の見た目や考え方を変化させて呉れた訳ですから、大いに感謝して、お互い相手の良いところを尊重しつつ生活すべきだと思うのです。
若い人にアドバイスですが、男も、女も、同じ考えであるなどと錯覚をして、交際していると上手く行かないのかも知れませんよ。
異性では、考え方が全く違うのですから。
話は変わりますが、長い間、石川歯科に来て頂いている患者さんは、私にとって、家族のようです。
女性の意見は、男性とは違った角度から話して貰えるので、特に大切にしています。
勿論、男性の意見も疎(おろそ)かにしてはいません。
この世は男性と女性だけですから、お互いの意見を尊重し合っていけば、こんなハッピーな事はありません。
考え方の男女の根本的な違いが生じる事こそ、素晴らしいと思うのです。

院長の独り言 287 ; かつて所属していた、大学の研究室の勉強会に出席しました

先日、自分が教員をしていた、大学の研究室(歯内療法)の勉強会に行ってきました。
最近の歯内治療(歯髄の治療)や現在、教室の若手が研究しているテーマについて、丁寧に報告してくれます。
新しい治療方法の勉強の為に、余程の用事がない限り、年2回、必ず出席しています。
最新の治療法や研究は、専門の雑誌を読めば、ある程度、把握できる事は分かっています。
しかし、最先端の研究をしている大学の研究室に行って、教授、助教授、講師、助教、そして大学院生や医員の若手から、直接、話を聞くのは、本当に大切です。
なぜなら、後輩が頑張って、研究に取り組んでいる姿は、かつての自分を見ているようで、もうひと踏ん張りしなければと、『ハッパ(発破)』を掛けられるからです。
私のように大学を退職して40年間も経過してしまった者にとって、西多摩から御茶ノ水まで出て、勉強会に参加するのは、正直、億劫です。
事実、今回の勉強会に出席していた多くの先生方の中で、70歳を超えている年寄りは、ほんの数名でした…。
しかし、現役の若い教室員を見ると、勉強会に出る意欲が湧いてくると云うものです。
また、かつての同僚たちに会うのも、楽しみです。
最初の講演は、口腔外科の講師の先生でした。
『口腔の粘膜病変にも、色々と種類があります。
歯肉炎のような、日常臨床で毎日、診られるものから、口腔癌のように、命に関わる重篤なものまで、色々な病変が診られます。
ハッキリと分かるような、特徴的な症状を呈している場合は、その診断は誰でも容易に出来ます。
しかし、歯肉炎だか、口内炎なのか、良性腫瘍なのか、そして悪性の癌なのか、診断を確定出来ない、境界線の症例も沢山あるのです。
特に、初期の場合は、見分ける事が大変、難しいものです。
癌のような命にかかわる病気の場合、初期に発見されれば、完治出来るのに、見過ごしてしまうと進行してしまい、大変な事になります。
かなり病気が進行している場合は、確定診断は比較的に容易です。
初期の状態で、どのように診断したら良いのかが、肝心です。』
と、スライドなどを参考に、分かりやすく講義してくれました。
次は、大学院生がいま現在、一生懸命に研究している、OCT(光干渉断層計)を用いて、簡便に、歯の破折を診断する方法を話してくれました。
その他、コンビームCT(歯科用CT)についての研究が2つ。
根管洗浄(感染した歯髄を、除去した後の洗浄)についての研究が3つ。
全て、歯の保存の限界を探る講演でした。
特に、歯の破折は、日常の臨床でも、かなり見受けられます。
この歯の破折は、歯肉が腫れたり、膿が出ている場合は、容易に対処出来ます。
ところが、2次元のレントゲン写真では一見、何の異常が診られないのに、患者さんが『食事の時、痛い感じがして、噛みにくい…』とか、『水が少し沁みる…』などといった、ちょっとした違和感を訴えて、来院する事があります。
こういう時に大活躍するのが、3次元であるコンビームCT(歯科用CT)です。
石川歯科医院には、幸い、コンビームCTがあるので、痛みの原因が不可解な時には、大いにコンビームCTを利用しています。
勿論、歯の破折の診断を、明視化に出来ます。
この破折は、無髄歯(歯髄を除去した歯)に多いのです。
死んでしまった無髄歯は、非常に脆(もろ)くなってしまい、割れやすくなるのです。
特に、噛む力の強い男性に多く、歯の破折は見られます。
だから、私は出来るだけ、歯髄を取らない様にしています。
結局、勉強会は、7人の演者による講演があり、午後1時から夕方6時まで、5時間に及びました。
良い勉強になりました、正直、少し疲れましたけど…。

院長の独り言 286 ; 『日本の大地震をお祝います』って…(怒)

我が国は『小国』だと、日本国民自身が思っています。
随分前のブログに書きましたが、国連海洋法条約で、排他的経済水域(EEZ;exclusive economic zone)という条項があり、自国の沿岸から200海里内の水産、鉱物などの開発において、独占的権利が認められています。
他国はEEZに、手を出す事は出来ません。
簡単に言えば、沿岸から200海里は、その国の領土と同じ様なものなのです。
経済的主権が及ぶ水域なので、EEZはその国にとって水産資源は勿論、海底に眠る石油などの資源も、自由に掘り出す事が出来るのです。
海はどの国においても、自由に航行出来る『公海』と他国が許可無く侵入出来ない『領海』と、『排他的経済水域(EEZ)』に分かれます。
日本の国土は38万k㎡で、約200カ国ある世界の国々の中で、面積では61位です。
ところが、日本の『領海』と『EZZ』を合わせると447万k㎡あり、世界第6位の経済水域を保有しているのです。
国土と領海を合わせると、485万㎢で世界第9位の広さを持つ大国となります。
人口は、勤勉で誠実な1億3千万人を有します。
1億3千万人は、世界中の国の中で第10位の人口数です。
領土的にも、人口からみても、我が国日本は、世界の約200国の中で堂々たる大国のひとつなのです。
おまけに、東京や大阪などの大都会だけでなく、日本中の都市に高層マンションが沢山、建設されています。
高層マンションが出来ると云う事は、縦方向に国土が増加した事を意味します。どんどん国土が拡大するのと同じ訳ですから、益々、国が大きく拡大していきます。
別に国が大きくなるから良いと言っている訳ではありません。
大国だからと言って威張るなんて興醒めです。
しかし、大国としてのプライドは、常に我々自身、持つべきだと思うのです。
様々な国の人と、学会やパーティーで話す機会がありますが、日本に対して、一番疑問に感じるのは、日本の様な大国が、国防を他国に委ねている事だそうです。
今度の大震災で分かった事ですが、世界の多くの国々から、確かに援助には来て呉れましたが、何となく軽んじられている感じがするのです。
『日本の大地震をお祝います』など中傷されたり、日本の工業製品を排除されたり、甘く見られているのも事実です。
外交においては、親密に、そして誠実にお付き合いするのは当然です。
しかし、抗議しなければならない時は、毅然と対処すべきで、その為には、自分の国は自分達で守ると云う気概が必要でしょう。
日本は、領土からみても、人口からみても、大国なのです。
素晴らしい科学技術も保持しています。
それなのに、小生が思うに、国の気概は無きに等しく、外交においても遠慮し過ぎなのです…。
いつも先戦の事を、反省、反省と言って、歴史を学ぶ事なく、他国の歴史観を押し付けられているばかりでは、若い人は自信を無くしてしまうでしょう。
もう戦後60年以上経っているのですよ…。
戦争に関しては、一方だけが悪い訳ではないと思います。
良い意味で、若い世代の人達が、祖国に誇りを持てるように、政治家、官僚、教育者、そしてマスコミの皆さん、宜しくお願い致します。

院長の独り言 285 ; 舟上から眺める、生まれ育った東京の下町

隅田川に遊覧船が運航されているのは知っていましたが、まさか、その遊覧船で浅草に行けるとは思っていませんでした。
勿論、遊覧船ではなく『海上バス』という名前ですが…。
このところ、本当に出不精になってしまい、生粋の江戸っ子なのに、最近の東京事情が、さっぱり分からないのです。
今まで、気が付かなかったのですが、品川から、船の出る『日の出桟橋』埠頭まで意外に近い!と分かったのです。
帰宅するまで、時間がたっぷりあったので、船に揺られてみようと云う事になりました。
日の出桟橋からは、浅草行きの『隅田川ライン』以外にも、『晴海お台場海浜公園ライン』と『東京ビックサイト•ペレットタウンライン』などが、運航されているそうです。
隅田川から眺める東京のビル群は、中々なものです。
隅田川と云えば、水が灰色で、しかも悪臭がするので、観光どころではないと自分では思い込んでいました。
小学校低学年の頃は、魚が沢山、釣れていたくらいですから、川は綺麗でした。
ところが、自分が中学校に入った頃には、どぶ川に成り下がっていたのです…。
高度成長により、工場からの工業排水と家庭汚水が、垂れ流しになってしまい、隅田川は無残な姿になってしまったのです。
何十年か振りに、現在の隅田川を目の当たりにして、昔の綺麗な川に蘇っているのを実感して、本当に感激しました。
中でも一番、感激して驚いたのは、この海上バスが大変、人気があり、乗客で埠頭が溢れていた事です。
Picture 095
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一時期、あんなに汚れていた隅田川が、東京を代表する観光名所の一つとして、大勢の人に認めてられているのには、東京都の職員関係者と地域住民の努力の結果なのでしょう。
われわれが桟橋に着いた時には、既に溢れる程の人達でした。
『これは、乗れないかな?』と一瞬、思ったのですが、駄目元で一応、列の後ろに並んでみました。
思ったより船が大きく、我々も、どうにか乗船出来ました。
船が動き出すと、東京湾からの爽やかな風が気持ち良く、つい両手を拡げて、深呼吸したい気分です。
すぐに、浅草に向かって左岸に、幼い頃、セミやカブトムシを採りに来ていた『浜離宮』が目に飛び込んできました。
浜離宮は、先日、銀座を訪れた際、寄ったのですが、子供時代の最高の遊び場だったのです。
浜離宮を過ぎると、東京の台所で有名な築地魚河岸市場が見えてきました。
この魚河岸は魚の『競り』の様子が、海外にも紹介されるほど有名です。
岸壁に横付けされている漁船の横を通り、日露戦争で勝利した際に、記念として建造された『勝鬨橋』の下を、船は静かに進みます。
そして、子供の頃、釣りに来たり、渡船に乗って遊んでいた、想い出深い『佃島の渡し場』を通過しました。
まるでタイムスリップした気分です…。
Picture 107
さらに、夜釣りを楽しんでいた中之島、大型船の進水式が何度も見られた石川島造船所、綺麗な帆を靡(なび)かせた練習船が展示されていた東京商船大学などが、この辺りの川沿いにあったのですが…。
想い出は尽きません。
永代橋が見えてきました。
勝鬨橋と永代橋の間はたっぷりと距離があります。
現在は、中間に佃大橋が掛かったので、情緒たっぷりの渡船は、廃止されています。
永代橋の近くには深川、門前仲町と云った、昔からの(江戸時代からですよ)繁華街があって、特に夏祭りの時は、大変な賑(にぎわい)でしたが、今は居酒屋の街として知られています。
浅草までは、まだまだ幾つもの橋をくぐって行ったのですが、一時間弱の想い出たっぷりの楽しい船旅?でした。
到着した浅草の仲見世は、身動きが出来ない程のひと、ひと、ひとです。

Picture 113
青い目の観光客も、日本情緒たっぷりのお土産屋さんを眺めています。
一方、我々は…と云うと、流石に、朝からの強行軍。
多分、『中央道の渋滞が緩和されたろう』との読みで、この辺で、家路に着く事にしたのです。
Picture 112