院長の独り言 162 ; 年末に日本についてつぶやく

Oさんのご家族の皆さんは、開業した当時から石川歯科医院を大変贔屓にして頂いている患者さん一家です。

現在も、口の中のケア―で奥さんを始め、綺麗に成人した娘さん、そして御主人Oさんも、当歯科医院に定期的に来院して呉れています。

大分前のブログで靖国神社や戦争の思い出話、そして親父が玉音放送に涙した事などを書いたところ、Oさんが玉音放送全文の写しと戦争で焼け野原になった八王子の市街地の写真をニコニコしながら『先生、興味有るでしょう!』と言いながら持って来て呉れました。

自分がまだ6歳の時に、日本は国中アメリカに焼け野原にされてしまいました…。

疎開地の岐阜県中津川から東京に戻った時は、あまりの惨状に子供ながら愕然とした事を、この歳になっても鮮烈に心の傷となって残っています。

あらためてOさんに頂いた焼け野原にされてしまった八王子市街の写真を注意深く見てみると、現在、頑張って診療している石川歯科医院の在る幸(みゆき)ビルの直ぐ近くの風景である事が分かりました。

一方、玉音放送のお言葉は小さい頃から何度も耳にしていますが、小生、全文を読んだ事は、今まで一度も有りませんでした。

親父をはじめ、日本中の大人がラジオで玉音放送を聞いて涙したお言葉をこの歳に成って初めて、全文を目にしたのです。

皇居前での、これも古い報道写真でよく見るのですが、頭を垂れ、泣いている人達の写真は、皆さんも目にした事があると思います。

あれから60年あまり経った現在、国民の必死の努力の結果、世界で第2、第3の経済大国になりました。

ノーベル賞受賞者も大勢輩出しています。

八王子も焼け野原の写真からは想像出来ない程に素晴らしい都市に、大発展を成し遂げて、現在も発展進行中です。

全くの焼け野原からの奇跡の復活を日本が成し遂げたと言っても過言では無いでしょう。

大したものです…。

しかし、奈良時代、平安、室町、戦国、江戸、そして明治時代の人が、現代の平成22年の日本に、もし蘇って戻って来たら、自分達の暮らしていた昔の日本と比較して心から素晴らしいと思うでしょうか。

ジェット機は空を飛び、新幹線や自動車は地を走り、テレビ、パソコン、携帯電話と至れり尽くせりの世の中です。

エアコンはどの家にも設置されているし、食生活は本当に充実しています。

でも、今のプライドが無くなってしまった日本に永住しようと心の底から思うでしょうか。

半年程度は興味津々、好奇心の目で今の日本を見ているでしょうが、冷静に成って現在の日本の国をユックリと観察してみると、確かに経済的には大発展を遂げている事には感嘆の声を上げる事でしょう。

しかし、精神的な誇りが無くなり、外国に対してのあまりにもへり下った態度、子供達に対する道徳教育のお粗末さに、愕然とするのでは無いでしょうか。

昔の人達が頑張って永々と築いて来た、誇り高きわが国が、世界でも珍しい国に成り下がってしまったのですから。

何しろ、自分の国の防衛を他国任せの国なのです。

アメリカに膨大なお金と引き換えに守って貰っているのです。

国軍の無い国、自分の国の守りを人の国に任せている国なんかの意見を世界がマトモに聞いて呉れる訳が有りません。

最近、日本は何時も他の国から甘く見られている様で悲しく成ります。

何も、軍備力で威張れと言っているのでは有りません。

争いなんか好きな国は世界中一つも無いでしょう。

日本だって当然です。

ただ、正しい事はキチンと主張出来るようにして貰いたいだけです。

その為には、自主独立をすべきで、そうなって初めて他国も日本の意見が正しければそれを認めて呉れるでしょう。

万が一の時は、自分達で対処する気概が必要だと言っているだけです。

祖国の防衛を他国に任せている今の日本の現状、道徳心の劣化した日本を見て、余りのプライドの無さにご先祖様はガッカリしてしまうでしょう。

誇りを取り戻す為に、早く、今の自衛隊を日本以外の世界中の国と同じ様な普通の軍隊に移行して下さい。

自主防衛をして貰いたいのです。

その上で、民主主義を共有できる国々と協調して、同盟関係を築いて欲しいものです。

自衛隊の皆さん、大変でしょうけど、日本国民の為に我が国の防衛を宜しくお願いします。

また、学校の先生には、成長過程に有る子供達を素直で礼儀正しく、道徳心に溢れた明るい人間に育ててください。

そうすれば、社会は大歓迎で若者の支援をする事でしょう。

宜しくお願いします。

勿論、その前提として、われわれ先輩たちが率先して努力すべきであるのは当然ですが…。

何時もの小生の独り言です。

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