院長の独り言 193 ; とうとう花粉症の季節、到来です!

先日、春一番の吹いた日。
ついに今年の花粉症が大爆発。
目の中に手を入れて引っ掻き回したいくらい、目の奥が痛痒くなり、涙はポロポロ。
小生にとって、最悪な季節の到来です。
報道では今年は杉の花粉量は例年の5〜6倍だそうで、テレビで焰の様な大量の花粉が飛散している画を見ただけで、小生は全身が震えてしまいます。
患者さんの中にも花粉症の人が大勢いて、お互いの顔をひと目、見ただけで同じ病気である事が直ぐに感知出来ます。
『辛いですね…』と慰め合う事となります。
花粉症の人はこの季節、目がショボショボして、白目が赤く充血しているのが特徴です。
プラス鼻詰りになれば、免許皆伝です。
或る年に突然発病し、年々とその症状がひどくなっていくばかりです。
おまけに私は歯医者ですから、仕事柄、マスクを着けるので息苦しい事、この上ありません。
血液検査をすると、杉の花粉に対するアレルギー反応は驚異的な高値を示します。
アレルギーですから、この杉花粉のアレルギー因子を持っていない人は、当然ですが、物凄い杉花粉の注ぐ中でも何の反応もしません。
そもそもアレルギーが発症する原因ですが、特定の異物、例えば杉花粉や大豆などに過剰に身体が反応してしまう免疫の過敏反応と云う事です。
免疫反応は、異物即ち抗原を排除しようとする身体にとって無くてはならない、生理的に大切な防衛反応です。
幼い頃に極端に清潔にして育てると、アレルギー反応を起こし易いと言っている学者の先生がいるそうです。
例えば私と同窓である、東京医科歯科大学の藤田紘一郎博士は免疫学の立場から、サナダ虫を体内に寄生(飼育?)させると、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を発症しにくくなると述べ、メディアで話題になっています。
サナダ虫は寄生すると、宿主である人を健康にするように頑張ってくれるというのです。
宿主が不健康だと、サナダ虫も困ってしまうという事です。
本当でしょうか?
また、よく間違われるのですが、花粉症の様なアレルギー反応と関節リウマチの様な膠原病(自己免疫疾患)とは全く違うものです。
前者は異物に対して免疫反応が働いて排除する際に、過剰に反応してしまい、鼻水、鼻詰り、目の充血などのアレルギー症状を発症するのです。
自己免疫疾患は、本来、守るべき自己を免疫組織が攻撃し、自身の正常な組織を障害してしまう疾患です。
どちらも現在の医学では、対症療法しかありません。
アレルギー反応にしろ、自己免疫疾患にしろ、いずれにしろ、免疫に関する病気の完全治癒は難しいと云う事です。
小生も抗ヒスタミン薬を服用し、何とか頑張って、この季節を乗り越えます。
花粉症の人、お互いカンバリましょう!

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