院長の独り言 151 ; そして我が祖国は…。東欧から帰国して

今回、東欧を旅行してきてそこに住んでいる人々を見て思った事は、どの国民も物事に対する喜怒哀楽は当然、我々と同じという事です。

ところが『われわれ日本人とは全然、違うな』と感じた事が有ります。

それは、国に対する誇り、言葉を変えれば国に対する愛情の持ち方です。

今回の旅行で訪れた東欧の国々は、日本と比べれば、その規模は明らかに小さい国ばかりです。

しかし、ガイドさんもホテルの従業員もバスの運転手もお土産屋の店員も、今回の旅行で触れあった皆さん全員、自分の国に誇りと愛情を持っていました。

一寸した行動にも、自ずとそれが出て来ます。

国の欠点を指摘すれば、自分の事を悪く言われたように、執拗に反論してきます。

勿論、われわれ日本人も祖国に誇りと愛情を持っている人が多いのは分かっていますが、自分の国の悪口を言われても本気で怒る人は非常に稀です。

ちなみに、血の気の多い小生は本気で怒りますが…。

話は変わりますが、代議制民主主義の下、衆議院と参議院を構成している全ての国会議員は、日本国の国民に選ばれた所謂、『選良』です。

そこで私がこの『選良』である国会議員の先生方に最も要望したい事が一つだけ有ります。

主義主張はそれぞれの党などによって異なるのは当然ですが、全ての議員の方に共通して言える事は、国会で議論するに当たり、その根底に『日本国とその国民を愛する心』が無ければならないという事ではないでしょうか。

何度も述べますが、どの党の議員でも日本国民から選ばれた『選民』です。

国連とは違い、様々な国がそれぞれの国益を主張する場所とは違うのです。

党派など関係無く、まず共通している事は日本国民の代表なのです。

社会主義だろうが資本主義だろうが共産主義だろうが、右も左も、リベラルも保守も、国会議員の先生方がどんな主義、主張を展開するのでも、その原点は、まず『日本を愛する』事が前提に無ければならないと思うのです。

日本国民が幸せになる事を第一に考えて、何事も議論し合うべきです。

日本が嫌いだとか、国家に不利益をもたらす様な行動を取る人には、どの党からも国会議員として立候補して貰いたく無いと思います。

何処の党など関係なく、自国に不利益となる様な事を言う国会議員は、日本国の国会議員とは言えないと思うのです。

これは、決して全体国家主義では有りません。

今回、旅行してつくづく感じたのですが、東欧諸国の人々は少し貧しくても、祖国に誇りと愛情を持って行動しているのです。

ましてや、何処の国の国会議員でも主義主張関係無く、まず自国の利益を考えて行動する事は当り前の事です。

国会議員は国益をいつも考えなければならない。

国民の代表そのものなのですから当然です。

外交交渉の場においては、アメリカでも中国でも韓国でも何処の国の議員でも、祖国を代表して、取り敢えず自分の主義は二の次にして、国益を第一に行動しているのに、我が国の一部の国会議員は、まず相手の国の立場を考慮して行動している様に見えてしょうが無いのですが…。

挙句は、『自分は地球市民である!』などと世迷言まで繰り出す始末です。

日本の国会議員は、日本国民に愛情を持って、親身になって国政について国会で討論すべきで、その前提さえ有れば、国民はどのような結果でも納得出来ると思うのです。

何も無茶苦茶な道理の通らない議論を国民は望んでいるのでは無いのです。

過去、小生の中国人の友人が『日本の国会議員はいつも外国に謝っているのが不思議でしょうがない…』と言っていました。

その善し悪しは兎も角、交渉においては謝ってしまった方が負けだとその中国の友達は強調していました。

一方、日本の首相や大臣は、『靖国神社で再会しよう』と御国の為に戦って死んでいった青年の魂には献花せず、外国の戦死者には献花するとは信じられません…。

百歩譲っても、両者に献花すべきではないでしょうか。

日本政府は外国に謝罪する前に、日本国のこれまでの歴史と、これからの将来に禍根を残さないかをじっくりと熟考し判断して欲しいのです。

外交は国と国のぶつかり合いです。

65年前の大東亜戦争の謝罪をする前に、まずトコトン、国会で何故戦争に突入したのか、その原因や理由を超党派で話合う事から始めるべきではないでしょうか。

その結果の良否、主張すべきは堂々と主張すれば良いと思います。

外交相手の一時的な相好の好転を願った、小手先の外交は厳に慎むべきでしょう。

討論、議論を無くして、外交方針を決めてしまって良いのでしょうか。

将来、子供や孫の時代になって、祖国の栄誉を失う事にならなければ良いのですが…。

本当に、第二次世界大戦後の日本の外交表現は正しかったのでしょうか。

原爆を落とされ、国は焦土と化し、何百万人もの犠牲者を出し、今に至るまで、ただ日本だけが悪い悪いと言われ続けなければならない屈辱感を払って呉れるのが、党派など関係無い国会議員の先生方の役目ではないのかと思うのです。

この役目ばかりは他の人に代わりは出来ません。

一つでも肯定出来る事が有ったら、世界の人に正確に説明して主張すべきは主張すべきではないでしょうか。

第二次世界大戦の責任について、他の国の人が言うなら兎も角、日本の国会議員やマスコミが『全部、日本が悪かった!悪かった!』と言っているのでは、何も責任の無い将来の子供達に劣等感だけを植え付ける事になり、可哀そうでなりません。

国会議員やマスコミは率先して、我が国の弁護士役を買い、日本が止むに止まれず、大戦に突入してしまった経緯を、外国に詳細に説明すべきではないでしょうか。

インドやマレーシアなど一部の国々では、その経緯を理解されている向きもあります。

当時、帝国主義が跋扈し、しかもABCD包囲網において『窮鼠猫を咬む』で、間違った事ばかりをしていたとは思えないのです。

以前のブログにも書きましたが、あの時の世界史(明治から昭和まで)を、日本国は早急に冷静に、そして正確に総括をすべきです。

あれだけの犠牲を払っているのです。

なぜ負けると分かっている無謀と思われる戦争をしたのか、その多因子的な原因を、国民は殆ど教育されていないから不思議です。

私も戦争犠牲者の端くれと言って良いでしょう。

日本が何故、あの戦争に突入したのか。

本当にあの戦争の悪は、全て日本だけに有るのか。

ただ謝るだけで恐れ入っているだけで、外国に永遠に何も言えないのか。

あの戦争の結果、アジアやアフリカの国々が何故、独立していったのか。

それに反比例するように、ヨーロッパの国々が何故、国力を落としていったのか。

以上の事に関して、日本国民は本当の事を知る権利が有ると思うのです。

民主党、公明党、共産党、自民党などの党派を離れ、国会議員は日本国民の一番の味方だと自分は信じています。

外国に謝罪するだけで無く、少しでも正当性が考えられたら国民の為に堂々と主張すべき点は主張して欲しいのです。

謝る事なら誰でも出来るのと違いますか。

国会議員の皆さん、あなた達は日本国民の事を信頼していますか。

皆さんは、その国民から選ばれた『選良』なのですよ。

日本国の名誉を捨てて、日本国民を信じられずに、国民を幸せにする政治が出来るのですか。